バンドルカードの踏み倒しや滞納のリスクと対処法
「バンドルカードの踏み倒しはできるの?」 「ポチっとチャージの支払いを滞納した場合はどのようなリスクがあるの?」
と多くのご相談があります。
審査なしでチャージ金額を後払い決済できるバンドルカードのポチっとチャージは気軽に使えるサービスですが、支払いを滞納すると最終的には財産を差し押さえられる恐れもあるため、借金ではないと思って踏み倒そうと安易に考えるのは危険です。
軽い気持ちで使う前に知っておきたい、バンドルカードのポチっとチャージのデメリットと、支払いを滞納するリスクをお伝えします。
バンドルカードの踏み倒し
もくじ(メニュー)
バンドルカードとは
バンドルカードは、チャージ式のプリペイドカードで、世界中のVIsa加盟店で利用できます。
審査・年齢制限なし、入会費・年会費も無料で、アプリをインストールすればすぐにバーチャルプリペイドカードが発行されて、必要な分だけお金を事前チャージして買い物ができます。
アプリ上で発行できるバーチャルカードはネットショッピング専用ですが、リアルカードを発行すれば、街中の店舗でも利用可能です。
チャージ額の後払い決済ポチっとチャージの特徴
バンドルカードの特徴的な機能として、手元にお金がなくても、審査なしでチャージ金額を後払い決済できるポチっとチャージが挙げられます。
1回につき3,000円〜ユーザーごとに設定された上限額(最大50,000円)まで1,000円単位でチャージできて、上限額の範囲内なら1ヵ月当たり何度でも申し込み可能です。
ポチっとチャージのデメリット
バンドルカードのポチっとチャージには、チャージ金額に応じて所定の手数料が発生して、当月中に申し込んだ金額の合計を翌月末まで支払う仕組みになっていますが、手数料率は非常に高いため注意が必要です。
例えば、3,000円をポチっとチャージして、30日後に手数料を含めた3,510円を支払った場合、年利換算すると約207%にものぼります。
貸金業法では10万円未満の上限金利は20%となっていますが、バンドルカードのポチっとチャージは貸金業法の対象ではないため、上限金利の10倍にもなる手数料が設定されていても違法にはなりません。
申し込み金額 | 手数料 |
---|---|
3,000~10,000円 | 510円 |
11,000円〜20,000円 | 815円 |
21,000円 ~ 30,000円 | 1,170円 |
31,000円 ~ 40,000円 | 1,525円 |
41,000円 ~ 50,000円 | 1,830円 |
バンドルカードからの請求は踏み倒しできない
バンドルカードは貸金業者ではないためポチっとチャージの利用は借金ではありませんが、ポチっとチャージの支払いが完了するまではバンドルカードに対して債務を負っている状態といえます。
ポチっとチャージは気軽に利用できるサービスで、利用可能額が3,000~50,000円と少額なため、バンドルカードから請求の連絡が来ても無視すれば逃れられると考える人もいるようです。
しかし、運営会社側もきちんと債権を回収する姿勢を見せていて、督促・催告をしても支払いがされない場合は法的措置に出る可能性もあります。
アカウント登録時に個人情報を入力する必要があることを考えても、請求を踏み倒すのはむずかしいと考えるべきです。
ブラックリストに載るリスクはない
借金の返済を滞納すると、信用情報機関に事故情報として登録されて(いわゆるブラックリストに載った状態)、5~10年は新規の借り入れやクレジットカード、ローンの審査に通るのがむずかしくなるリスクがあります。
しかし、バンドルカードの運営会社である株式会社カンムと、ポチっとチャージを管理しているGardia株式会社は貸金業者ではなくて、信用情報機関にも加盟していないため、バンドルカードのポチっとチャージ請求分の支払いが遅れても、ブラックリストに載る心配はありません。
バンドルカードの支払いを踏み倒すリスク
ポチっとチャージの上限金額が下がる
ポチっとチャージの利用上限額は、ユーザーごとのバンドルカードの利用状況に応じて3,000〜50,000円の範囲で設定されますが、ポチっとチャージ分の支払いを滞納すると、次回からのポチっとチャージの利用上限額が下げられてしまうケースがあります。
バンドルカードの利用が停止される
ポチっとチャージ分の支払いを滞納すると、バンドルカード自体の利用が一時的に停止される可能性があって、万が一停止された場合は滞納している支払いを完了しないと再開されません。
遅延損害金が発生
ポチっとチャージの利用規約では、支払期限の翌日から滞納分の支払いが完了するまでに年14%の遅延損害金が発生すると定められていて、例えば30,000円分ポチっとチャージを利用して、支払いが10日遅れた場合は、100円程度の遅延損害金が発生します。
支払いが遅れれば遅れるほど遅延損害金の負担は大きくなるため、滞納分は早めに支払うべきです。
債権が回収業者に譲渡される
バンドルカードからの督促・催告を無視してポチっとチャージの支払い滞納を続けていると、債権回収会社や弁護士法人などに債権が譲渡されて、より頻繁に取り立ての連絡が来るようになる可能性があります。
財産が差し押さえられる可能性がある
ポチっとチャージの請求を無視していると、最終的に債権回収会社や弁護士法人が簡易裁判所に支払い督促を申し立て、裁判所から督促状が送られてくる可能性があります。
滞納分を支払うか、2週間以内に異議申し立てをしなければ、仮執行宣言付支払督促が送られます。
滞納分の支払いも異議申し立てもしない場合は強制執行されて、給与や財産が差し押さえられる恐れがあります。
バンドルカードの請求を踏み倒さないための対処法
プリペイドチャージのみで利用する
手元にお金がなくても審査なしで気軽に使えるのがポチっとチャージの特徴ですが、支払い期限までにお金を用意できる見込みがないのであれば利用すべきではありません。
バンドルカードの事前チャージのみならば、今あるお金以上に支払う心配はなくなります。ただし、事前に支払い金額が残高内であるか確認するオーソリという処理がおこなわれない加盟店でバンドルカードを利用した場合、チャージ金額よりも支払金額が大きくなって残高がマイナスになるケースもあるので注意が必要です。
残高がマイナスになった場合、速やかに不足分をチャージしなければなりません。
ポチっとチャージの請求状況をきちんと確認する
ポチっとチャージを利用したら、アプリ上に表示される手数料を含めた請求額と支払期限をきちんと確認することが重要です。
期限を過ぎたあとでも支払いはできるため、遅延損害金の有無も確認して、速やかに滞納分を払い込むべきです。
利用についての不明点は問い合わせる
バンドルカードの運営会社は株式会社カンムですが、ポチッとチャージについてはGardia株式会社がサービスを提供していて、それぞれ適用される利用規約や問い合わせ先は異なります。
ポチっとチャージの利用状況や支払方法についてわからないことがあれば、早めにGardia株式会社のポチっとチャージサポートデスクのWebサイトを確認して、インターネットフォームから問い合わせすべきです。
身に覚えのない請求が来ても踏み倒してはいけない
バンドルカードには、アプリをインストールしているスマートフォンやリアルカードを盗まれて不正利用されるリスクがあるため、自分が使った覚えのない店舗での利用が確認できたら、すぐに運営会社に連絡して利用状況を確認する、アプリからリアルカードの利用を停止するといった対処をすることが重要です。
また、ポチっとチャージの支払い滞納を続けたことでバンドルカードが債権を譲渡した場合は、債権回収会社や弁護士法人から連絡が来る可能性もあるため、知らない業者から督促・催告が来ても無視せずにきちんと確認すべきです。
バンドルカードのポチっとチャージの使い方
- バンドルカードアプリをインストールする(iOSとAndroidどちらも対応)
- 借金を完済するまで返済を続ける意思
- 初めてバンドルカードを使う場合はアカウント登録する
- 登録した電話番号に送られてくるSMSに記載された認証番号を入力
- バンドルカードアプリ画面のポチっとの申し込みへボタンをタップ
- 氏名・生年月日・メールアドレス・電話番号を入力
- メールアドレスに送信された認証番号を入力
- 再びSMSで送信された認証番号を入力
- 希望額をチャージする
- 最終確認画面のこの内容で申し込むボタンをタップしてチャージ完了
ポチっとチャージの支払い方法と期限
ポチっとチャージの支払いは当月内に申し込んだ合計金額を翌月末までに一括で支払うルールになっているため、月をまたいで利用金額を合算して支払う、分割払いするといったことはできません。
ポチっとチャージの支払いをする際は、バンドルカードアプリのトップ画面にある支払いへボタンをタップ、またはポチっとチャージ画面の支払いタブをタップして、支払い方法を選択します。
コンビニ、セブン銀行ATM、ネット銀行、銀行ATM(ペイジー)で支払い可能ですが、支払い期限を一定期間以上過ぎている場合、セブン銀行ATMでは支払いできないので注意が必要です。
コンビニ支払いは、ファミリーマート、ローソン、ミニストップ、セイコーマートが利用可能です(デイリーヤマザキは2022年9月21日をもって取扱い終了)。
ファミリーマートならFamiポート、ローソンならLoppiといった店内にある端末で発行した申込券かアプリで表示したバーコードをレジで提示して支払いますが、支払方法は現金のみとなっています。
バンドルカードの注意点
ポチッとチャージの初期上限額は3,000円
ポチっとチャージの利用可能額は3,000~50,000円で、上限額はユーザーのカード利用状況、ポチっとチャージの支払い状況、利用しているカード種別(バーチャルカードかリアルカードかリアル+か)によって変動しますが、利用開始当初の上限額は3,000円になります。
残高返金・現金化はできない
通常のプリペイドチャージやポチっとチャージによって一度チャージした残高は返金されないため、ポチっとチャージの現金化はできません。
ポチっとチャージしたお金でAmazonギフトカードなどを購入して買取業者に売って現金化する方法もありますが、手数料の負担を考えると損をする可能性が高いといえます。
また、アプリの問い合わせ画面からバンドルカード退会の申し込みができますが、退会後も残高は返金されずに消滅してしまいます。
なお、以前はバンドルカードを一定期間利用しないと口座維持手数料がかかって、最終的には自動的にカード解約となる規定がありましたが、2018年7月23日からは撤廃されて口座維持手数料は無料になりました。
ポチっとチャージのキャンセルは不可
一度申し込んだポチっとチャージはキャンセルできないため、翌月末までに申し込み金額と手数料を支払わなければなりません。
また、ポチっとチャージの支払いをチャージ残高から差し引くこともできないため、アプリ上でチャージと支払いの操作を間違わないように注意すべきです。
ポチっとチャージができないケース
すでに上限額までポチッとチャージを利用している、または前月の支払いがまだ残っている場合は、利用金額の支払いを完了しないと追加のチャージはできません。
また、バンドルカードやポチっとチャージの利用規約に違反している、ポチっとチャージの支払いを延滞して利用が停止されている、といったケースでもポチっとチャージが申し込めない可能性があります。
バンドルカードの踏み倒しをする前に早めに専門家に相談すべき
すでに借金があってお金に困っている、返済を滞納したことでブラックリストに載ってしまい他社から借り入れができない、といった理由でバンドルカードのポチっとチャージ利用するのは、後払いという実質的な借金を増やして生活の破たんリスクを高める行為です。
生活状況がさらに悪化して、ポチっとチャージの支払いを踏み倒そうなどと考える前に、すぐに専門家に相談して借金問題を解決すべきです。
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