過払い金請求にかかる期間と1日でも早くお金を取り戻す方法
「過払い金請求ってどのくらいの期間がかかるの?」
「お金はいつ返ってきますか?」
こういった疑問を持っている方も多くいると思いますが、お金が返ってくるまでにかかる期間は解決方法によって変わります。
- 自分でするか、専門家に依頼するか
- 裁判をするか、しないか
- 貸金業者の経営状況
- 司法書士や弁護士の実績やノウハウ
ここでは解決方法ごとの過払い金請求にかかる期間の目安や、手続きの流れとそれぞれの手続きにかかる期間をわかりやすく説明しています。
実は過払い金請求ができる期間があるってご存知ですか?
過払い金請求には手続きできる期間が決まっており、期限を迎えると手続きができなくなります。
過払い金請求ができる期間や注意点も紹介していますので、ぜひ最後まで読んでくださいね。
もくじ(メニュー)
過払い金請求にかかる期間と返還率の目安
過払い金請求にかかる期間と返還率は解決する方法によって期間と返還率が変わってきます。
過払い金請求を自分でした場合の期間と返還率
- 過払い金の返還率:過払い金の満額に対して約4~8割
- 過払い金請求にかかる期間:約6ヵ月~約12ヵ月
過払い金請求を司法書士や弁護士に依頼した場合の期間と返還率
- 過払い金の返還率:過払い金の満額に対して約6割~満額(100%)+利息
- 過払い金請求にかかる期間:約4ヵ月~約10ヵ月
過払い金請求の裁判になった場合にかかる期間
- 過払い金請求の裁判を自分でした場合:約10ヵ月~長い場合だと約1年
- 過払い金請求の裁判を司法書士や弁護士に依頼した場合:約5ヵ月~約10ヵ月
※上記の返還率や期間はあくまで目安で個人の状況よって異なる場合があります。
前述にもある通り、自分で過払い金請求をすると時間がかかる上に返還率も低くなるケースが多いです。 多くの過払い金を早く取り戻すなら司法書士や弁護士に依頼することをオススメします。
過払い金請求にかかる期間や返還率に影響する4つの原因
過払い金が返ってくるまでの期間や返還率に影響する原因は以下の4つです。
- 過払い金請求を自分でするか司法書士や弁護士に依頼するか
- 過払い金請求の裁判をするか・しないか
- 過払い金請求を依頼した事務所の実績やノウハウによって変わる
- 過払い金請求をする貸金業者の対応や経営状況によって変わる
過払い金請求を自分でするか司法書士や弁護士に依頼するか
過払い金請求は自分で手続きをすることもできます。
しかし、司法書士や弁護士に依頼するほうが返ってくる過払い金が多くなったり、返ってくるまでにかかる期間が早くなる可能性が高いです。
たとえば、過払い金請求の裁判をせずに貸金業者と話し合いで和解をした場合、自分で過払い金請求をすると約6ヵ月~約12ヵ月かかります。
司法書士や弁護士に依頼した場合は、約4ヵ月〜約10ヵ月で過払い金が返ってきます。
過払い金請求を自分でやると時間がかかる理由は以下のものがあります。
- 過払い金請求に必要な書類や知識の準備に時間がかかる
- 過払い金の引き直し計算に時間がかかる
- 貸金業者との交渉に時間がかかる
それぞれどういった理由があるのか説明します。
過払い金請求に必要な書類や知識の準備に時間がかかる
過払い金請求は、取引履歴や過払い金返還請求書など必要な書類を準備する必要があります。
さらに裁判をする場合は、訴えの内容を述べた訴状、証拠説明書、引き直し計算書、貸金業者の情報が書かれた代表者事項証明書(登記簿謄本)をすべて自分で準備することになるので時間がかかります。
また、過払い金の引き直し計算を間違えないためや、貸金業者からの不当な和解案を押し切られないための過払い金請求や法律に関する知識を調べる時間が必要です。
知識がなければ、返ってくる過払い金が少なくなったり、過払い金請求を断られる可能性があります。
過払い金の引き直し計算に時間がかかる
過払い金の引き直し計算は、間違えると返ってくる過払い金が少なくなったり、貸金業者過払い金請求を断られてしまうため、正確にする必要があり時間がかかります。
貸金業者との交渉に時間がかかる
貸金業者は交渉の相手によって返ってくる過払い金や、支払い方法、支払う期限の内容を変えていきます。
相手が素人だと過払い金を少なくしたり、過払い金の返還を先延ばしにしてくるので、自分の希望する条件で和解するまでに時間がかかります。
過払い金請求の裁判をするか・しないか
貸金業者が提案してきた過払い金や支払い方法、期限に納得できない場合は、過払い金請求の裁判をします。
裁判をすると話し合いで和解するよりも、返ってくる過払い金が多くなる可能性がありますが、かかる期間が長くなります。
自分で過払い金請求の裁判をした場合は、約10ヵ月~長いと1年以上、司法書士や弁護士に依頼した場合だと約6ヵ月〜約10ヵ月の期間で過払い金が返ってきます。
裁判をするか、しないかは過払い金を多くしたいのか、期間を早くしたいのかで決まります。
裁判をすれば過払い金が返ってくるまでにかかる期間は長くなりますが、返ってくる過払い金が多くなる可能性が高いです。
貸金業者によっては、裁判をしないと過払い金を返してくれないことがあるので注意が必要です。
過払い金請求を依頼した事務所の実績やノウハウによって変わる
過払い金請求は、どの事務所に依頼しても同じ期間や返還率になるわけではありません。
依頼する司法書士や弁護士の交渉力や実績によって過払い金が多くなったり、かかる期間が早くなります
全国に司法書士や弁護士に事務所は多くあります。
過払い金請求を依頼するなら交渉力と実績のある事務所にしましょう。
適当に選んでしまうと時間がかかった上に希望する金額に届かなかったといったことになるリスクがあります。
悪徳な司法書士や弁護士に依頼すると過払い金を着服されるケースもあるので、依頼する司法書士や弁護士はしっかりと見極めることが重要です。
過払い金請求をする貸金業者の対応や経営状況によって変わる
過払い金請求は貸金業者の対応や経営状況によってかかる期間や返還率がかわります。
大手の貸金業者だと過払い金の支払いにまわせる予算が多いので、話し合いでも裁判でもスムーズに和解や判決まですすむことが多いです。
しかし、そんな対応をしてくれるのは一部の貸金業者で、多くの貸金業者は支払う過払い金を1円でも少なく一日でも遅くしようと交渉してきます。
なかには裁判をしなければ返してくれない貸金業者もあります。
貸金業者別:過払い金の返還率と返ってくるまでにかかる期間の目安
アコム
返還率 | 50%~100% |
---|---|
裁判なし | 平均4ヵ月~ |
裁判あり | 平均6ヵ月~ |
プロミス
返還率 | 70%~100% |
---|---|
裁判なし | 平均4ヵ月~ |
裁判あり | 平均6ヵ月~ |
レイク
返還率 | 70%~100% |
---|---|
裁判なし | 平均4ヵ月~ |
裁判あり | 平均9ヵ月~ |
アイフル
返還率 | 40%~100% |
---|---|
裁判なし | 平均6ヵ月~ |
裁判あり | 平均12ヵ月~ |
その他の貸金業者に関してはこちらをご覧ください。
※掲載がない貸金業者の実績もあります。
※貸金業者ごとの対応状況は随時、追加・更新をおこないます。
いつまでできる?過払い金請求ができる期間
過払い金請求には手続きができる期間があるのをご存知でしょうか。
過払い金請求には時効期限があります。
時効までの期間は「最後の取引日から10年」で、最後の取引日とは、借金を完済した日のことです。
時効が成立すると、司法書士や弁護士であっても過払い金を取り戻すことができません。
借金を完済してから時間がたっている人はすぐに司法書士や弁護士に相談しましょう。
自分で過払い金請求をしようとすると、時間がかかってしまい時効が成立してしまうリスクがあります。 時効が迫っている過払い金請求は迅速に手続きができる司法書士や弁護士に依頼することをオススメします。
過払い金請求の時効に関して詳しく知りたい方は「 過払い金請求の時効の期限は最後の取引から10年」をチェック!
過払い金請求の流れとそれぞれの手続きにかかる期間の目安
過払い金請求の手続きの主な流れは以下の通りです。
それぞれの手続きの内容とかかる期間を合わせてご説明します。
-
1.貸金業者から取引履歴を取り寄せる
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2.過払い金の引き直し計算をする
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3.貸金業者に過払い金の返還請求をする
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4.貸金業者と話し合いで交渉する
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5.貸金業者と過払い金請求の裁判をする
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6.貸金業者から過払い金が返ってくる
- 借入額10万未満は20%以下
- 借入額10万円~100万円未満は18%以下
- 借入額100万円以上は15%以下
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過払い金返還請求書の内容
- 日付
- 過払い金請求をする貸金業者名
- 過払い金請求をする貸金業者の代表名
- 自分の名前
- 住所
- 連絡先電話番号
- 振込口座名
- 口座番号
- 契約番号や会員番号
- 「利息を引き直し計算した結果、○○円の過払い金があることが判明したので返還の請求をする」といった内容
- 過払い金請求は時効が決まっている
- 貸金業者が倒産する可能性がある
1.貸金業者から取引履歴を取り寄せる
過払い金請求をするには、過払い金を引き直し計算ための取引履歴が必要です。
取引履歴には、貸金業者と契約を開始した時からの金利や、借入金額、借入日、返済金額、返済日などのデータが記載されています。
取引履歴は、貸金業者に電話、FAX、郵送することで取り寄せができます。
自宅に連絡や郵送を避けたい方は、店舗で申し込み・受け取りができる貸金業者もあります。
取引履歴を取り寄せるのに手数料が約1000円かかる貸金業者もあるので注意してください。
取引履歴を取り寄せにかかる期間
貸金業者にもよりますが、約1週間~約2ヵ月程度で取引履歴を取り寄せることができます。
しかし、貸金業者が司法書士や弁護士からの依頼を優先して個人への対応を後回しにする傾向にあり、自分で取引履歴を取り寄せると約2ヵ月以上かかることもあります。
2.過払い金の引き直し計算をする
取引履歴を記載されている貸金業者と契約を開始した時からの金利や、借入金額、借入日、返済金額、返済日を確認し、利息制限法にもとづいた過払い金の引き直し計算をします。
利息制限法で制限された上限金利は以下の通りです。
この上限金利を超えた利息を返済している分が過払い金です。
過払い金の計算方法については「 過払い金の引き直し計算を自分で簡単にする方法」で詳しく説明しています。
過払い金の引き直し計算にかかる期間
引き直し計算は取引の期間や、借入状況によってかわりますが数時間~時間がかかっても数日で終わります。
過払い金の計算は間違えると、返ってくる過払い金が少なくなったり、過払い金請求を断られる可能性があるので、正確におこなう必要があります。
3.貸金業者に過払い金の返還請求をする
引き直し計算をして過払い金がわかったら、貸金業者へ過払い金返還請求書を送ります。
過払い金返還請求書を自分で送る場合は、内容証明郵便をつかうことで「誰が、いつ、誰に送ったか」を証明できるため、貸金業者の「過払い金返還請求書なんて届いていない」といった主張を防ぎます。
内容証明郵便で送るには、約1200円~1500円かかります。
過払い金返還請求書には以下の内容を記載します。
4.貸金業者と話し合いで交渉する
貸金業者に対して過払い金返還請求書を送ったあと貸金業者から連絡があり、過払い金や支払い方法、期限を話し合いで交渉します。
貸金業者の提示してきた和解内容に納得できない場合は 過払い金請求の裁判をします。
提案内容に納得できた場合は、和解して過払い金が返還されます。
貸金業者と話し合いにかかる期間
貸金業者によって異なりますが、話し合いでの交渉は約1ヵ月~約3ヵ月ほどかかります。
貸金業者は交渉の相手が個人の場合、過払い金を少なくしたり、過払い金の支払いを先延ばしにする提案してくるので時間がかかります。
自分で貸金業者と交渉した場合、約4ヵ月以上はかかるでしょう。
5.貸金業者と過払い金請求の裁判をする
貸金業者が提示してきた過払い金額、支払い方法、期限に納得できない場合は裁判所へ過払い金請求の訴訟を起こします。
過払い金請求の裁判は、話し合いの交渉よりも時間と手間と費用がかかりますが、返ってくる過払い金が多くなる可能性があります。
過払い金請求の裁判にかかる期間
過払い金請求にかかる期間は約3ヵ月~長くなると2年に及ぶこともあります。
過払い金を多くした場合は、判決がでるまで裁判が続くので裁判の期間が長くなることは覚悟しておきましょう。
過払い金の裁判をしている期間にも、裁判と平行して貸金業者と和解の交渉をして、希望する過払い金だった場合は、和解することができます。
裁判をする前の話し合いの時よりも、返ってくる過払い金は多く、入金される期限も早くなる提案をされます。
しかし、判决がでるまえに和解すると貸金業者が過払い金の支払いに遅れたり、支払わなかった際に、督促はできますが、強制的に過払い金の支払いをさせる強制執行ができなくなります。
6.貸金業者から過払い金が返ってくる
貸金業者と話し合いで和解したり、裁判で判決がでれば過払い金が返還されます。
和解をした場合は和解書を作成して数ヵ月後に指定口座に過払い金が入金され、裁判で判決がでた場合は、判決内容にもとづいた期間で過払い金が入金されます。
貸金業者や和解・判決内容にもよりますが、判決や和解締結後から約2~4ヵ月で過払い金が返還されます。
過払い金請求にかかる期間で気を付けるべきポイント
過払い金請求にかかる期間で気を付けるべきポイントは以下の2つです
過払い金請求は時効が決まっている
過払い金請求は最後に取引した日(借金を完済した日)から10年たつと時効が成立して過手続きができなくなります。
時効が成立すると司法書士や弁護士であっても過払い金を取り戻すことはできません。
時効が成立するまえに行動することが重要です。 自分の時効がわからない方は司法書士や弁護士に相談することをおすすめします。
貸金業者が倒産する可能性がある
貸金業者によっては過払い金請求をする人が増えたことにより、経営状況が悪化して倒産する可能性があります。
貸金業者が倒産すると過払い金請求はできなくなります。
倒産していなくても経営状況が悪いと、過払い金が少なくなったり、返ってくるまでの期間が長くなるので、過去に借金をしていた方はすぐに過払い金があるか調べましょう。
過払い金が返ってくるまでのかかる期間を早くする3つの方法
過払い金請求を得意とする司法書士や弁護士に依頼する
過払い金請求を得意とする司法書士や弁護士に依頼すると費用はかかります。
しかし、取引履歴の取り寄せや、過払い金の計算、貸金業者との交渉などを代理でスムーズにおこなってくれます。
過払い金が返ってくるまでの期間が早くなるだけでなく、返ってくる過払い金が多くなる可能性もあります
事務所によっても期間は変わることに注意
司法書士や弁護士に過払い金請求を依頼する場合に重要なのは過払い金請求の実績があるかです。
事務所の対応力によって、返ってくるまでの期間は短くも長くもなります。
話し合いによる交渉でスピード解決が得意な事務所や、裁判をおこない過払い金を多くすることが得意な事務所もあります。
自分が希望するのは期間を早めることなのか、過払い金を多くすることなのかを依頼する司法書士や弁護士にしっかり相談した時に伝えることが重要です。
貸金業者と話し合いで和解する
過払い金請求は話し合いで和解する方法と裁判をする方法があります。
裁判をすると1年以上かかるケースもあるので、過払い金を早く回収したい場合は、裁判をせずに貸金業者との話し合いで和解してください。
ただし、貸金業者と話し合いで和解すると裁判をした場合より、返ってくる過払い金が少なくなる可能性があることは理解しておきましょう。
少額訴訟を検討する
少額訴訟とは過払い金の額が60万円以下の時に利用できる1日で審理が終わる裁判の手続きです。
最短だと即日で判決が出ますが、過払い金が確定していない場合は貸金業者が通常の裁判への移行を申し立てるケースがあります。
過払い金請求にかかる期間を早くするには杉山事務所
過払い金請求にかかる期間は解決方法によって早くなったり、遅くなったりします。
返ってくる過払い金が少なくても早く過払い金を回収したいのか、時間がかけて過払い金の金を多くしたいのかを判断して過払い金請求をする必要があります。
過払い金請求を自分でするよりも、司法書士や弁護士に依頼した方が過払い金請求にかかる期間は早くなりますし、返ってくる過払い金も多くなる可能性が高いです。
杉山事務所では、「早く過払い金を回収してほしい」、「回収する過払い金を多くしたい」といった要望をお聞きし、依頼者様に満足していただける解決方法を提案して、責任をもって対応いています。
過払い金請求の相談・着手金は無料となっていますので、フリーダイヤルやメールフォームからお気軽にお問い合わせください。
過払い金請求は無料相談をご利用ください。