過払い金請求で信用情報機関に事故(ブラックリスト)で登録される条件

「過払い金請求するとブラックリストにのるのか?」
「ブラックリストにのるのが怖くて過払い金請求できない」

といった相談は杉山事務所にも多くあります。

結論からいえば、過払い金請求をしてもブラックリストにのりません。

完済した過去の借金を過払い金請求する方も、借金を返済中に過払い金請求をする方もブラックリストにのる条件さえ理解すればブラックリストを恐れる必要はないのです。
ここでは、過払い金請求とブラックリストの関係についてわかりやすく説明しています。

ブラックリストにのるより恐いことがあります。

それは、過払い金が取り戻せなくなることです。

過払い金は貸金業者に払いすぎたお金であり、本来支払う必要のなかったお金です。

過払い金が取り戻せなくなる状況や、ブラックリストにのりたくない方が確認するべき注意点なども紹介していますので、ぜひ最後まで読んでください。

ブラックリストとは信用情報機関に事故情報が登録されること

一般的にいわれている「ブラックリスト」は実際には存在しません。
ブラックリストとは、正確には信用情報機関に事故情報が登録されることです。
貸金業者に対する返済を延滞したり、借金を債務整理することで、信用情報機関に事故情報が登録されます。
事故情報は、以下の4つがあります。

これが一般的に「ブラックリストにのる」と呼ばれるもので、信用情報機関は以下の3つのものがあります。

株式会社日本信用情報機構(JICC)

消費者金融系の信用情報機関だった全国信用情報センター連合会とテラネット、CCBが統合した一番古い信用情報機関です。
平成18年に改正貸金業法で決められた指定信用情報機関になっており、消費者金融と信販会社が主な会員となっています。

株式会社シー・アイ・シー(CIC)

信販会社とクレジットカード会社が会員となっている信用情報機関です。
信販会社だけでなく銀行系金融機関や消費者金融も加盟しています。

全国銀行個人信用情報センター(KSC)

全国銀行個人信用情報センターは他の2つの機関と違い、ブラックリスト情報の登録内容と合わせて、自己破産の官報情報を登録している信用情報機関です。
銀行や銀行系クレジットカード会社や、銀行系の信用保証協会・農協・信用組合・信用金庫が加盟しています。

ブラックリストにのると新たな借金ができない

債務整理をしたり、貸金業者への返済を数ヶ月にわたって延滞すると信用情報機関に事故情報が登録されて、いわゆる「ブラックリストにのった」状態になります。

ブラックリストにのると、新たな借入や、クレジットカード作成の審査、ローンの審査が通りづらくなります。
ただし、永遠にのったままではなく登録された事故情報にもよりますが約5~10年で削除されます。

信用情報機関の事故情報の内容と登録期間

事故情報 登録機関
延滞 延滞している間ずっと
債務整理 発生日から5年を超えない期間
(KSCは自己破産の場合10年)
代位弁済 発生日から5年を超えない期間

※登録される信用情報機関によって異なる場合があるので詳しくは司法書士や弁護士に相談してみましょう。

社内ブラックについて

ブラックリストとは別に社内ブラックと呼ばれるものがあります。
これは、信用情報機関には事故として登録はされない手続き内容であっても、貸金業者ごとに保持している顧客情報に「過払い金請求をした」という情報が残ることです。
社内ブラックに登録されると、請求先の貸金業者から借入や新たなクレジットカード作成の審査がきびしくなります。

基本的に過払い金請求をすると社内ブラックになる場合がほとんどです。
ただし、他の貸金業者であれば、借入やカードの柵瀬は問題なくできるので大きなデメリットにはならないでしょう。

過払い金請求してもブラックリストにはのらない

「過払い金請求をするとブラックリストにのりますか?」

過払い金請求をご相談される方で多いのがこの質問です。
結論から言いますと、過払い金請求をしてもブラックリストにはのりません。

過払い金請求をしてブラックリストにのったという方がいますが、それは過払い金請求ではなく任意整理という手続きをした方です。
任意整理とは貸金業者と交渉をすることによって返済している借金を減額する手続きで、任意整理をするとブラックリストにのってしまいます。

では、どういった条件の方が過払い金請求から任意整理と変わるのでしょうか。
ブラックリストにのらない条件、のる条件を詳しくお話します。

過払い金請求の信用情報機関への登録ルールが変わった

2010年4月19日以前は、借金を返済中の過払い金請求で結果的に借金が0になるケースは「契約見直し(コード71)」として登録されていました。
しかし、2010年4月19日以降は登録の対象外となり、過去に「契約見直し」と登録されていた情報も削除されることになっています。
いまだに「過払い金請求はブラックリストにのる」と勘違いをしている方が多いのはこのためです。

ブラックリストにのっても消してもらう方法がある

2010年4月19日以前に過払い金請求をした方は、「契約見直し」としてブラックリストにのっていました。
現在では登録されることもなく、削除されているのですが、誤って信用情報機関に登録されていることがあります。
登録情報が間違っている場合、登録を消してもらうことができます。

事故情報登録の申請をした貸金業者に対して、「事故情報取り消し申立書」を郵送してください。

事故情報取り消し申立書に記載する内容

不安な方は、司法書士や弁護士に相談するのもよいでしょう。

ブラックリストにのらない条件

完済した借金の過払い金請求はブラックリストにのらない

借金の返済が終わっている場合、ブラックリストにのる心配はありません。
借金を完済している場合に注意すべき点は、過払い金請求の時効の期限や貸金業者が倒産によって手続きできなくなることです。
過払い金請求はいつまでもできるわけではないので、早めに行動にしましょう。

過払い金請求は自分でも手続きできますが、法律の専門的な知識が必要で裁判をすることになった場合かなりの時間が必要です。
また、裁判は指定された平日におこなわれるので、仕事を休まなければなりません。
まずは司法書士や、弁護士に相談してアドバイスしてもらうことをおすすめします。

借金を返済中でも過払い金で借金が0にできればブラックリストにはのらない

借金を返済中の過払い金請求でも、発生した過払い金で借金が0円になる場合はブラックリストにのりません。

また、過払い金が借金を上回った場合、借金を差し引いた分の過払い金が手元に返ってきます。
借金を返済中の方は、自分に過払い金が発生しているか計算することをおすすめします。
もしかしたら、返済する必要がなく過払い金が手元に戻ってくるかもしれません。

過払い金の調査だけではブラックリストにはのらない

過払い金請求をするには、まず自分の過払い金がいくらあるか知ることが重要です。
調査するだけで、手続きが進んでしまいブラックリストにのるのでは?と思っている方も多くいますが、過払い金の調査をするだけでブラックリストにのることはありません。
過払い金を調べることにデメリットはありません。

過払い金を調査するには、請求先の貸金業者へ取引履歴を請求する必要があります。
取引履歴とは、これまでの借入や返済の記録がすべて記録されているものです。
この取引履歴をもとに引き直し計算をすることで自分の過払い金を知ることができます。

貸金業者から取引履歴を取り寄せたからといって、ブラックリストにのることはありませんので安心してください。

過払い金の計算方法については「 あなたの過払い金はいくら?過払い金の引き直し計算を自分でする方法」にて詳しくお話していますので、参考にしてください。

ブラックリストにのる条件

借金を返済中で過払い金よりも借金が多い場合はブラックリストにのる

借金を返済中の方で過払い金より借金が多かった場合は、過払い金請求ではなく貸金業者と借金の減額の交渉をする任意整理になります。
任意整理をするとブラックリストにのってしまいます。
ブラックリストにのるというのは信用情報機関に事故情報が登録されるということです。

信用情報機関には日本信用情報機構(JICC)、シー・アイ・シー(CIC)、全国銀行個人信用情報センター(KSC)の3つがあります。
消費者金融やクレジットカード会社などの貸金業者はどこか1つ、または複数の信用情報機関の加盟会員になっています。
この信用情報機関に延滞、契約見直し、債務整理など、返済能力に問題ありと判断される情報が事故情報として登録されます。

債務整理だけがブラックリストにのる理由ではありません。
貸金業者によっては、返済を3ヶ月延滞するとブラックリストにのるといわれています。
苦しい返済生活を続けたままブラックリストにのるなら、任意整理をして借金の返済額を減らしたほうが早く借金生活から抜け出せるでしょう。

ブラックリストよりこわいのは過払い金が戻ってこないこと

ブラックリストにのる条件・のらない条件を理解していれば、過払い金請求する上でブラックリストを恐れる必要はなくリスクをさけて過払い金請求ができます。
しかし、本当にこわいのは払いすぎたお金が一切取り戻せなくなることです。

過払い金請求には時効の期限があり、最終取引日から10年で時効が成立して手続きできなくなります。
最終取引日とは、基本的に完済した日(最後に返済をした日)です。

時効の期限をむかえる以外にも過払い金請求ができなくなる可能性があります。
それは、請求先の消費者金融やクレジットカード会社などの貸金業者が倒産してしまうことです。
過払い金請求をする人が増加したことなどが原因で、経営不振に陥り倒産する貸金業者が増えている傾向にあります。

10年の時効期限や貸金業者の倒産をさけるには、早めに行動する以外の解決方法はありません。
行動にうつさなければ過払い金は消えてしまいます。
貸金業者は過払い金の返還率を年々減らしている傾向にあり、時間がたてばたつほど損をする可能性が高いので早急に過払い金請求をしましょう。

ブラックリストにのりたくない方が確認するべき注意点

完済している借金・返済中でも借金より過払い金の方が多い場合は、過払い金請求をしてもブラックリストにのりません。
しかし、過払い金請求する前に事前に確認するべき注意点があります。

クレジットカードのショッピング枠の支払い残高に注意

クレジットカードのキャッシング枠に対して過払い金請求をする場合、ショッピング枠の支払い残高がないか必ず確認してください。
ショッピング枠で支払い残高がある場合、キャッシング枠で発生した過払い金を相殺させます。
過払い金がショッピング枠の支払い残高より少なかった場合は、ブラックリストにのってしまうので、事前にショッピング枠の支払い残高を減らしておくか完済しておきましょう。

請求先の貸金業者が合併していないか

過払い金請求ができるようになってから、貸金業者よっては経営不振になり他社と吸収・合併をしていることがあります。

たとえば、三洋信販は プロミスに吸収合併されているので、三洋信販の取引はプロミスが返済窓口になっています。
三洋信販の借金を過払い金請求する場合もプロミスへ手続きします。

プロミスの取引が完済していても三洋信販の返済が続いていた場合、三洋信販の借金もプロミスと同じ借金として扱います。
この場合、プロミスの借金だけを過払い金請求することはできず、プロミスと三洋信販の2つの借金を過払い金請求する必要があります。

プロミスと三洋信販で発生した過払い金が、返済中の三洋信販の借金より少なければブラックリストにのってしまいます。

銀行の保証会社になっていないか

合併や吸収以外にも関連・グループ会社に注意が必要です。
たとえば、 アコムは三菱東京UFJ銀行の保証会社となっています。
アコムからの借金を完済していても、三菱東京UFJ銀行のカードローンを利用中で延滞を3ヵ月以上すると三菱東京UFJ銀行はアコムに代位弁済を求めます。

代位弁済とは債務者に代わり第三者が債権者へ債務の弁済をする行為です。
三菱東京UFJ銀行の場合は、保証会社であるアコムへ代位弁済を求めます。
代位弁済がされた後は、保証会社であるアコムが債権者に対して借金の返済を督促します。

代位弁済されると、過払い金が確定し和解が成立していても、和解自体がなかったことになり貸金業者と再度話し合いをします。

過払い金請求をした結果、知らないうちにブラックリストにのってしまった」ということがないように事前に請求する貸金業者にどんな関連・グループ会社があるかを知っておくべきです。
自分で調べるのが面倒な場合は、過払い金請求や債務整理を得意とする司法書士や弁護士であれば知っていることなので無料相談を利用して質問してください。

ブラックリストを恐れる必要はない

ブラックリストにのるとクレジットカードが使えなくなったり、新たなカードの作成や借入ができなくなったりと不便なことが増えます。

しかし、必要以上に恐れている方がいます。
ブラックリストにのったことが周囲にバレることはありませんし、社会的地位が低くなるわけでもありません。
ブラックリストにのったとしても代用できるサービスなどで上手く乗り切ることができます。

クレジットカードの代わりにデビットカードを代用

デビットカードとは利用した瞬間に口座に入っているお金が引き落されるカードです。
現金で支払うのとあまり変わりませんが、手元に現金がなくても支払うことができるので便利です。

配偶者のクレジットカードの家族カードを発行してもらう

保証人や連帯保証人でなければ、債務整理をしても家族に影響はありません。
家族の名義で発行できる家族カードというサービスを提供している会社もあるので、利用してみるのがよいでしょう。

ETCパーソナルカードを発行する

ネクスコ(高速道路会社)でETCパーソナルカードというカードを発行しています。
ETCパーソナルカードとは最低4万円の保証金を預託することで、月単位で通行料金を後から口座から引き落とすことができます。

ブラックリストにのっても5年~10年で削除

ブラックリストにのったとしても5年~10程度で登録は削除されます。
登録が削除されれば新たにクレジットカードをつくれますし、借入もできます。
登録されている間は現金のみの生活となりますが、クレジットカードや借金に頼らないためのリハビリ期間だと割り切るほうがよいでしょう。

ブラックリストの心配よりも借金問題を優先するべき

借金を返済中の方で過払い金より借金が多かった場合は、貸金業者と借金の減額の交渉をする任意整理になりブラックリストにのります。

ブラックリストにのると新たな借金ができなくなる・クレジットカードが使えなくなります。 しかし、新たな借金ができなくなることで、借金に頼らない生活ができるようになると考えればメリットとしてとらえることもできます。
月々の返済に困っている方は、新たな貸金業者から借金するのではなく、過払い金請求や債務整理をして借金生活から抜け出すことを優先すべきです。

過払い金請求でブラックリストが不安な方はまず相談

借金を完済している方はブラックリストの心配をする必要はありません。
むしろ10年の時効期限や、貸金業者が倒産する恐れがあることに気をつけてください。
倒産していなくても、貸金業者によっては過払い金の返還率を徐々に下げていることもあるので早急に行動しましょう。

借金を返済中の方は、まず過払い金の調査・計算をしてください。
過払い金の調査・計算をすることで、過払い金によって借金を完済することができるか、手元にお金が返ってくるかがわかります。
過払い金の調査や計算をするだけでブラックリストにのることはないので安心してください。
正確な過払い金の金額を知るには、過払い金の無料計算をおこなっている司法書士や弁護士を利用しましょう。

杉山事務所では借金に関して月10,000件以上の相談があり、月1億円以上の過払い返還額の実績があります。
相談の多くにブラックリストに関する質問があります。
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