クレジットカードの過払い金請求はキャッシング枠ならリボ払いでもできる
「クレジットカードでも過払い金ってでるの?」 「過払い金請求をするとクレジットカードは使えなくなる?」
こういった悩みをお持ちの方はたくさんいます。
クレジットカードで過払い金請求ができるのはキャッシング枠の利用分のみです。
「リボ払いで返済していたのですが…」
キャッシング枠の返済をリボ払いでしている方は多いと思います。 過払い金請求に返済方法は関係ありません。 むしろ、リボ払いで長期の返済をしていると過払い金が多く発生する可能性があります。
過払い金請求をするとクレジットカードが使えなくなるデメリットあります。 カードが使えなくなるは困る!という方は多いでしょう。
しかし、使えなくなるのは過払い金を請求したクレジットカード会社だけです。 他のクレジットカード会社のカードは使えるので安心してください。
クレジットカードが使えなくなる以外にも、クレジットカードの過払い金請求をする前に確認すべき3つのポイントを紹介していますので、最後まで読んでくださいね。
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クレジットカードの借金でも過払い金請求はできる
クレジットカードでも過払い金請求の対象になります。 クレジットカードの過払い金請求をするにはいくつかの条件がありますので、できる場合とできない場合をわかりやすく説明します。
過払い金請求ができるのはキャッシング枠の借金のみ
クレジットカードにはキャッシング枠とショッピング枠の2つの機能があります。 クレジットカードの過払い金請求の対象となるのはキャッシング枠の利用分のみです。
キャッシング枠は現金を借りる「貸付金」という扱いです。 しかし、ショッピング枠は商品を購入する際の「立替金」となり、クレジットカード会社が一時的に立て替えて支払っているだけです。 支払いの際にかかる手数料は利息ではないため過払い金は発生しません。
借入した時の利息が利息制限法の上限金利より高い
クレジットカードの過払い金が発生している条件は、キャッシング枠を利息制限法の上限金利を超える金利で利用していることです。
利息制限法の上限金利
- 借入額10万未満は20%以下
- 借入額10万円~100万円未満は18%以下
- 借入額100万円以上は15%以下
過去に貸金業者は利息制限法の上限金利ではなく、出資法の上限金利である29.2%を基準に利息を設定していました。 しかし、2006年に最高裁判所の判決で、出資法の上限金利と利息制限法の上限金利の差額であるグレーゾーン金利を認めない判決がでました。 その結果、グレーゾーン金利である過払い金を貸金業者に請求できるようになりました。
出資法や利息制限法の改正法が施行されたのは2010年6月18日です。 しかし、多くのクレジットカード会社は、2007年頃から利息を出資法の上限金利である29.2%から利息制限法の上限金利に変更しています。 2007年頃までにキャッシングを利用していた方は過払い金が発生している可能性があります。
なかには、法改正がされたあとも金利が変わらず返済を続けている場合もあるので、2007年以前にキャッシングを利用した方はすぐに過払い金が発生しているか調べてください。
借入したクレジットカード会社が倒産していないか
過払い金請求は請求するクレジットカード会社が倒産していると手続きできません。 過払い金請求をする方が増えて経営状況が悪くなったクレジットカード会社もあります。
自分でキャッシングしていたクレジットカード会社が倒産していないか確認をしましょう。
貸金業者の経営状況が悪いと返還される過払い金が少なくなる可能性があります。 自分の利用していたクレジットカード会社が倒産していないから、大手の会社だからと安心せず、過払い金がある方はすぐに行動してください。
過払い金が発生する代表的なクレジットカード
エポスカード、ゼロファースト、セゾンカード、アプラス、ニッセン、イオンクレジット、ニコスカード(nicosカード・マイベスト・DCカードなど)、オリコカード(oricoカード・アメニティ・uptyなど)、セディナカード(OMCカード・セントラルファイナンス・クオークなど)、ライフカード、JCBカードなど
※エポスカードは丸井カードから分社化したもので、さらにその後ゼロファーストと合併しています。 各貸金業者の過払い金請求に関する詳しい情報は「 消費者金融・信販会社ごとの過払い金の返還率と返還される期間の目安」を参考にしてください。
キャッシングをリボ払いで返済していても過払い金請求はできる
クレジットカードのキャッシング枠をリボ払いで返済している方は多くいると思います。 リボ払いで返済をしていても過払い金請求は可能です。
リボ払いは上手く利用すればとても便利な返済方法ですが、使い方を間違えると大変危険です。 ここでは、リボ払いの過払い金請求について説明しています。
リボ払いで過払い金請求できるのはキャッシング枠のみ
前述にもある通り、クレジットカードの過払い金請求ができるのはキャッシング枠のみです。 リボ払いとは返済方法にすぎませんので、過払い金請求の対象もかわらずキャッシング枠の利用分のみとなります。
キャッシングをリボ払いで返済していると過払い金が多くなる
リボ払いはかんたんにいうと毎月決まった返済額を返していく方法です。 借入総額が増えていっても、返済額の設定を変えない限りは支払う金額は変動しないので、月々の返済額が低く抑えられるので多くの方がこのリボ払いを使っています。
キャッシングをリボ払いで返済していると月々の返済額が少ないほど返済期間が長くなります。 返済期間が長いと、その分多く利息を支払っているので過払い金が多く発生している可能性があります。 キャッシングをリボ払いで支払っている方はすぐに過払い金の調査をしましょう。
キャッシングのリボ払いには借金の支払い方法が2つある
キャッシング枠のリボ払いには「元利均等返済方式」と「残高スライド元利定額返済方式」と2つの支払い方法があります。 多くのクレジットカード会社では「元利均等返済方式」が採用されています。
元利均等返済方式
元利均等返済方式とは前述にもあった通り、決まった返済額を毎月返済していく方法です。 その決まった金額のなかに元本と利息分が含まれることになります。 毎月毎月の支払いのほとんどが利息となり、元本が数千円程度しか減らず支払いが延々と続きます。
残高スライド元利定額返済方式
残高スライド元利定額返済方式は元利均等返済方式と違って、借入額があがると月々の返済額の最低額があがっていきます。 多く借りれば返済額が増え、借金が減っていけば月の返済額も減るのであまり危険に感じないと思います。 しかし、返済額が減っていくことに元本に対する返済額も同様に減るので、こちらも返済が長引くようになっています。
キャッシング枠をリボ払いする危険性
月々の返済が一定のため利用する方が多いリボ払いですが、実はクレジットカード会社にとっては利益が安定して得ることのできる仕組みになっています。 月々の返済金額を低く設定してあっても、クレジットカード会社が安定して利益を上げられるには理由があるのです。
リボ払いは元本が減りにくく返済が長期になる
リボ払いは月々の返済額を自分できめることができます。 クレジットカード会社にもよりますが、だいたい5000円から1000円ごとに返済額を決めることができます。
このことから毎月支払う金額が一定なので管理がラクだと考えられがちです。 しかし、「返済額が増えない」ということは、「追加で借りた分だけ返済する期間がのびる」ということです。
利用する金額が多いほど利息も増えていくので、月々の返済額が少ないと元本が減りにくく、長期にわたって返済を続けることになります。 返済期間が増えれば、支払う利息の額も増えるので通常の分割で支払った場合よりも返済総額が多くなる可能性もあります。
また、追加で借入をしても返済額が増えないことから借金をしている危機感がなくなり、すぐに限度額に到達してしまうという危険性があります。
リボ払いは上手く使えば便利な支払い方法だと思います。 しかし、使える金額に気が回りづらく、気づいた時には多額の借金が…。となることが多いです。 借金のリボ払いでお悩みの方は一度、司法書士や弁護士に相談するのをオススメします。
クレジットカードの過払い金請求をするデメリット
クレジットカードの過払い金請求は、お金が返ってくるメリットだけでなくデメリットもあります。 デメリットを事前に知っておかなければ損をする可能性もあるので注意してください。
過払い金を請求するクレジットカード会社のカードがつかえなくなる
過払い金請求をしたクレジットカードは解約扱いになり、キャッシング枠、ショッピング枠、ETCカードも使えなくなる可能性があります。
また、同じクレジットカード会社内の別ブランドのカードを所持している場合も、解約扱いとなって使えなくなる可能性があります。 たとえば、ニコスカードとDCカードを所持していて、ニコスカードだけを過払い金請求することはできず、ニコスカードとDCカードの両方が過払い金請求の対象となるため両方つかえなくなります。
過払い金請求をすると必ずクレジットカードが解約なるわけではありません。 カード会社によっては解約にならずに、そのまま利用できることもありますので、司法書士や弁護士に相談した際に聞いてみましょう。
クレジットカード会社が合併している場合も使えなくなる
クレジットカードを作成した時は別会社であっても、クレジットカード会社が合併して同じ会社の別ブランドカードになっている場合も、過払い金請求によって使えなくなる可能性があります。
たとえば、エポスカードとゼロファーストは合併しています。 エポスカードとゼロファーストのカードを所持していて、エポスカードだけ過払い金請求をすることはできず、ゼロファーストも過払い金請求の対象となるので使えなくなります。
ただし、過払い金請求をしたクレジットカード会社や合併先のクレジットカード会社以外のクレジットカードであれば解約になることはありません。 新たに作成することができますので大きなデメリットにはなりません。
過払い金請求後にクレジットカードを作る方法
過払い金請求をした場合に、新たなクレジットカードの審査が通りにくくなるのは、過払い金を請求したクレジットカード会社と合併先のクレジットカード会社だけです。 別会社のクレジットカードであれば審査に影響はありません。
過払い金請求をしたクレジットカード会社のカードを再度作る場合は審査がきびしくなる可能性が高いです。 利用していた際に、優良顧客であったかが重要です。 返済が遅れ滞納や延滞をしているともう一度作ることはむずかしいでしょう。
クレジットカードの過払い金請求をする前に確認すべき3つのポイント
クレジットカードの過払い金請求には注意すべき3つポイントがあります。
- 1.過払い金請求するクレジットカードでショッピング枠を利用していないか
- 2.過払い金請求の時効を迎えたり、カード会社が倒産していないか
- 3.過払い金請求をするクレジットカードを引き落とし先にしてないか
過払い金請求をはじめるまえにこの3つのポイントを確認することで、失敗するリスクを低くすることができます。
1.過払い金請求するクレジットカードでショッピング枠を利用していないか
過払い金請求をするクレジットカードにショッピングの利用残高があった場合、キャッシングで発生した過払い金をショッピングの返済にあてます。 これは同じクレジットカード会社の別ブランドカードや、合併している会社のクレジットカードにも当てはまります。 過払い金を請求するクレジットカードだけではないので注意してください。
発生している過払い金が多ければ余ったお金が返ってくるので問題にはなりません。 しかし、ショッピングの利用残高の方が多ければ、クレジットカード会社と借金の減額を交渉する任意整理という手続きになりブラックリストにのります。
ブラックリストにのると所持しているクレジットカードが使用できなくなります。 また、約5年間は貸金業者やクレジットカード会社から新たな借入、新たなクレジットカードの作成、ローンを組む審査が通りづらくなります。
ショッピング枠の利用があるかは取引履歴を取り寄せることでわかります。 取引履歴は過払い金を引き直し計算をするのにつかいますので、自分の過払い金がいくらあるかを確認する際に、一緒にショッピングの利用があるか確認しましょう。
取引履歴の取り寄せ方法や、過払い金の計算方法は「 あなたの過払い金はいくら?過払い金の引き直し計算を自分でする方法」にて説明していますので、参考にしてください。
司法書士や弁護士に相談した際は、自分が持っているクレジットカードが何なのか、どのカードでいくら使っているのかを、キャッシング枠だけでなくショッピング枠についても話してください。 事前に話していただければ、どのクレジットカードが関係してくるかアドバイスできます。
2.過払い金請求の時効を迎えたり、カード会社が倒産していないか
過払い金請求は時効を迎えたり、請求するクレジットカード会社が倒産すると手続きできなくなります。
過払い金請求は最後に取引した日から10年で時効が成立して手続きできなくなります。 最後に取引した日とはキャッシングを完済した日となりますが、多くの方は自分がいつ払い終わったのかを忘れてしまっています。 過去にクレジットカードのキャッシングを利用していた方は、すぐに過払い金の調査をしてください。
過払い金請求の時効が成立していなくても、クレジットカード会社が倒産していると過払い金請求ができなくなります。 過払い金請求をする人が増えて、経営状況が悪化しているクレジットカード会社もあります。 倒産していなくても経営状況が悪ければ、返す過払い金を少なくしたり、支払いまでの期間を先延ばしにする可能性が高いので、すぐに過払い金請求をしてください。
3.過払い金請求をするクレジットカードを引き落とし先にしてないか
公共料金や携帯電話などの月々の支払いの引き落とし先が過払い金請求をするクレジットカードになっていると過払い金請求の和解交渉が進められないことがあります。 過払い金請求をする前に別の支払い方法に変更しておきましょう。 過払い金請求をするクレジットカード会社のETCカードも使えなくなる可能性があるので、別のクレジットカード会社で作成する必要があります。
クレジットカードの過払い金請求をするなら杉山事務所
クレジットカードのキャッシング枠は過払い金が発生していることがあります。 リボ払いで支払っていると取引の期間が長くなっていることが多いため、過払い金が多く発生している可能性が高いです。
クレジットカードの過払い金請求は、過払い金請求をしたクレジットカード会社、合併先のクレジットカード会社は解約扱いになり使えなくなることがデメリットです。 しかし、他社のクレジットカードであれば利用できるので、大きなデメリットではありません。 過払い金が発生しているのにも関わらず、過払い金請求しない方が大きなデメリットです。
杉山事務所では月10,000件以上の借金に関する相談を対応しており、クレジットカードの過払い金請求に対する実績とノウハウをもっております。 過払い金請求をすることで影響のあるクレジットカードを事前にお伝えして、対処方法のアドバイスもできます。 過払い金請求の相談、着手金、過払い金の調査、計算が無料となっていますのでお気軽にフリーダイヤルやメールフォームからお問い合わせください。
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