ユアーズの取引履歴を自分で取り寄せる手順・リスクと注意点

自分でユアーズの取引履歴の開示請求と過払い金計算をするリスクや注意点

借金をした本人が過払い金の有無や返還額を計算するため、ユアーズから取引履歴を取り寄せることは可能です。
ただし、自分で取引履歴を請求し過払い金を計算する場合には、様々なリスクや注意点があることを認識した上で手続きを進めましょう。

自分でユアーズから取引履歴を取り寄せるリスク

取引履歴を個人で取り寄せると届くのが遅いことがある

過払い金の返還請求のために貸金業者に取引履歴の公開を請求した場合、一般の個人が行った場合と司法書士や弁護士といった専門家が行った場合とでは、公開までの時間に差が出るケースがあります。
貸金業者の中には専門家への対応を優先して個人が請求する取引履歴への対応を後回しにする業者もあり、その場合は取り寄せまでに時間がかかることがあります。
貸金業者によっては、専門家と一般の個人とでは対応が遅れた際にどちらがクレームやトラブルにつながりやすいかを比較した上で対応の優先順位をつけることがあります。

過払い金請求の時効期限が過ぎてしまうリスク

過払い金の返還請求には時効が存在します。
借金を返済し終えた時から10年経過すると、時効が完成して過払い金を取り戻すことが不可能になります。
時効完成までの期間が残り少ない場合には、すぐに取引履歴を取り寄せて過払い金を計算し、返還請求の手続きを進める必要があります。
注意を要する点は、取引履歴を請求しただけでは過払い金の返還請求権の消滅時効はストップしないということです。
取引履歴の取り寄せと過払い金の計算を無料で行う司法書士や弁護士に依頼すれば、過払い金があった場合にはそのまま手続きを任せられるため安心です。

貸金業者から取引履歴の利用目的を聞かれることがある

貸金業者に取引履歴を取り寄せたいと連絡すると、取得理由を尋ねられることがあります。
そのように尋ねられたら「過払い金の計算をして返還請求をするため」などとは答えず、「契約内容を確認するため」や「これまでの取引内容を確かめるため」などと回答しましょう。
過払い金の請求のためだと答えると、返済していた利息が過払い金であると分かっていた上で支払っていたと捉えられ、最悪の場合、過払い金の返還請求ができなくなることがあります。
あくまで契約内容に合意した上で返済していた、と貸金業者が主張する場合があるからです。

貸金業者からゼロ和解を提案されることがある

取引履歴を取り寄せた際に取得理由を尋ねられるほかにも、貸金業者から不当な和解を提案される場合があります。
「残りの借金を0円にしますからこの電話限りで和解しませんか」などと、ふと聞いただけでは魅力的な「ゼロ和解」に誘導しようとします。
また、取引履歴をもとに計算した場合には50万円の過払い金があるにも関わらず、「計算するのも大変ですし、今なら30万円をすぐに返還できます」などと、和解を迫られるケースもあります。

貸金業者が取引履歴を処分しているケースがある

貸金業者の中には、一定期間を過ぎた取引履歴を処分している場合があります。
貸金業法では契約者ごとに取引内容を記録した業務帳簿を作成し、一定期間保管することを義務付けています。
取引履歴は業務帳簿をもとに作成される書類のため、取り寄せた期間の業務帳簿が処分されていた場合には不完全な取引履歴が届くことになります。
不完全な取引履歴の場合、過払い金の計算は借金の返済をした通帳の引き落とし履歴や公開された期間の取引を参考にして推定計算することになります。
この計算は複雑でむずかしいため、司法書士や弁護士に依頼することをおすすめします。
また、以前は取引履歴の改ざんが問題となっていましたが現在はありません。
改ざんが判明した場合には行政処分の対象となるため、貸金業者にも改ざんのメリットは存在しないからです。

手数料がかかるケースもある

取引履歴を取り寄せた場合に、貸金業者によっては1,000円程度の手数料を請求してくる場合があります。
司法書士や弁護士に依頼すれば手数料を支払うことなく、無料で過払い金の調査や計算が可能です。
ユアーズは過払い金請求対応に厳しい会社として知られ、取引履歴の取り寄せから過払い金の返還まで期間が長くなる傾向にあります。

自分で取引履歴を取り寄せ、過払い金を計算し返還請求する際には、以上のようないくつかのリスクや注意点があります。
取引履歴の取り寄せに時間がかかってしまい、時効が完成して過払い金を取り戻せない事態は何としても避けたいものです。
手続きに不安がある人は、取引履歴の取り寄せから過払い金の計算までを無料で手がける司法書士や弁護士に依頼することを検討しましょう。
専門家に依頼したほうが早い上に安心です

ユアーズから取引履歴を取り寄せる方法・流れ

貸金業者から取引履歴を取り寄せる場合、電話やFAX、郵送で受付窓口などに問い合わせることになります。
ほとんどの貸金業者では、取引履歴の公開を依頼する申請書の記入が求められます。
また、貸金業者から自宅へ電話連絡や郵便物の郵送がないようにしたい場合に、店舗で取引履歴の申し込みと受け取りに対応する業者もあります。
ユアーズへの取引履歴の取り寄せは、電話での問い合わせのみで行うことができます。
2015年3月10日をもって名古屋支店が閉鎖され、ユアーズの店舗は存在しません。
ホームページは存在しますが、お客様相談センターと支店代表の電話番号のみが掲載されています。
取引履歴の取り寄せ方法については以下の通りです。

• ユアーズのお客様相談センターに電話連絡して取引履歴が欲しい旨を伝える
• 取引履歴を取り寄せる手順の詳細を聞く
• 聞いた内容をもとに必要書類を記入または準備する
• ユアーズが指定する送付先に準備した書類を郵送する
  ・申請から取引履歴が届くまでは数ヵ月かかる場合もある

ユアーズの取引履歴の請求先情報

株式会社ユアーズお客さま相談センター
電話：0570-064-018
※ユアーズ公式ＨＰからの参考情報です。
詳細はユアーズにお問い合わせください。

家族の取引履歴を取り寄せる方法

過払い金の返還請求は本人が死亡した場合には家族などの相続人が行うことになります。
過払い金の返還請求は民法で規定されている不当利得返還請求権を根拠としています。
この権利は土地や建物といった通常の財産と同様、相続することが可能です。
相続の方法には一切の資産と負債を相続する単純承認、相続財産を責任の限度として相続する限定承認、そして一切の財産を相続しない相続放棄があります。
過払い金の返還額が残っている借金を上回っている場合、相続人は単純承認か限定承認で相続し、過払い金の返還請求をすることになります。
過払い金を計算するために取り寄せる取引履歴は、相続人の1人が単独で請求可能です。
その際に、借金していた本人が亡くなったことが分かる除籍謄本と、請求者が相続人であることが分かる戸籍謄本が必要になります。

ユアーズの取引履歴を自分で取り寄せる手順・リスクと注意点

司法書士や弁護士がユアーズに対して取引履歴を請求した場合、届くまでの期間の目安はおよそ申請から1〜2週間です。
一方、過払い金の返還請求者が、専門家に依頼する前に契約内容を確認するなどの理由で取引履歴を請求した場合、一般的に2週間以上、長い場合には数ヵ月を要する場合があります。
すでにユアーズでは店舗を閉鎖し、過払い金の対応状況についても厳しいことで知られています。
司法書士や弁護士といった専門家に対応を依頼することで、取引履歴の取り寄せから過払い金の計算、返還請求までの期間を、自分で行うより短縮することができます。

取引履歴の見かた

取引履歴には貸金業者から借金した日以降の取引内容が掲載されています。
取引履歴は貸金業者によって、その様式や記入内容が異なります。
取引履歴に書かれている項目で過払い金の計算に最低限必要となる項目は、取引年月日、借金額、返済額の3項目です。
通常、取引年月日ごとに借金額や返済額が記入されています。
この3項目の内容を過払い金計算ソフトに入力することで過払い金を割り出すことができます。
そのほか適用利率や残元金、返済額のうち元金に充当された額や利息に充当された額などが記載されています。

ユアーズの過払い金が発生している条件

ユアーズで過払い金が発生している条件は2010年6月18日までに借入をしていたことです。
ユアーズはこの日で新規・追加など、すべての融資業務を停止していますが、ユアーズが28.95%利率で貸付をしていたことがわかっています。
これは出資法の上限金利の29.2%よりは低いものですが、それでも利息制限法の上限金利を大幅に超えている法定外金利です。

ユアーズの利用者の方は、上記の日付までこの利率で融資を受けていたため、過払い金が発生している可能性が高いです。
ユアーズが提供していたガクユー、ユーレディース、フリーエースなどのサービスを利用していた方は、司法書士や弁護士に相談して過払い金の有無をチェックしてもらい、過払い金請求することをおすすめします。

ユアーズにはカプセルホテルの関連会社はありますが、こちらも閉業しています。
また、貸金業者・クレジットカード会社などの関連会社はありません。
経営状況が不安定で、いつ倒産して請求できなくなるかわからない貸金業者です。

ユアーズの過払い金の計算方法～自分で引き直し計算するには

ユアーズから取引履歴を取り寄せる

過払い金の引き直し計算には取引履歴が必要です。
取引履歴とは借入した時の金利、金額、日付、返済した金額や日付が記載されています。
過払い金の引き直し計算はこの情報をもとに算出していきます。
貸金業者によっては、取引履歴を請求すると1000円ほどの手数料がかかるので注意しましょう。

無料計算ソフトをつかい取引履歴をもとに日付や金額を入力

取引履歴を手に入れたら、インターネット上で公開されている無料計算ソフトとエクセルをつかって引き直し計算をします。
無料計算ソフトには、TDONの引き直し計算ソフト・引き直し計算ソフト「名古屋式」・引き直し計算ソフト「外山式」などがあります 使用方法は各配布サイトにて詳しく説明してありますので参考にしてください。

取引履歴に記載されている借入した時の金利、金額、日付、返済した金額や日付を入力していくことで過払い金が自動で計算されます。
取引の期間が長かったり、途中で追加の借入をしていると複雑になり時間がかかります。
自分で計算する時間が取れない方や、不安がある方は司法書士や弁護士に依頼するをおすすめします。

過払い金の計算方法は以下のページで詳しく説明しています。
過払い金の引き直し計算を自分で簡単にする方法

自分でユアーズの引き直し計算をするリスク

過払い金の引き直し計算を間違えてしまうリスク

過払い金の引き直し計算で計算を間違えてしまうと、回収できる過払い金が少なくなってしまったり請求できなくなる恐れがあります。
過払い金の計算は自分でもできるので、どれくらいの過払い金が発生しているか確認するには良いと思います。
しかし、そのまま過払い金請求をするとなると、もし計算が間違っていた時のリスクが大きいでの、過払い金の引き直し計算は司法書士や弁護士に依頼することをおすすめします。

同じ契約番号で借入と完済を繰り返している場合

ユアーズから同じ契約番号で借入と完済を繰り返している場合、複数の取引をまとめて一つの取引（一連）として扱うのか、複数の取引を別々の取引（分断）として扱うのかによって、時効が成立するかしないかに影響します。
本来であれば時効が成立している取引であったとしても、まとめて一つの取引として扱うので時効が成立せず、過払い金請求の対象となることがあります。

詳しくはこちらを参考にしてください。
取引の一連か分断かで過払い金請求の過払い金や時効は変わる

返済中の借金の過払い金を引き直し計算する場合

借金を返済中で過払い金が発生している場合、過払い金を残っている借金に相殺させて0円になればブラックリストにのることはありません。
また、残っている借金より過払い金が多ければお金が返ってきます。

しかし、残っている借金より過払い金が少なかった場合は、貸金業者と借金の減額を交渉する任意整理という手続きになりブラックリストにのります。
ブラックリストにのることを避けるには事前に引き直し計算を正確におこなうことが重要です。
自分で引き直し計算をした結果、過払い金で借金を完済させるつもりだったのに、過払い金が少なくてブラックリストにのってしまったというケースもあります。
過払い金の引き直し計算は司法書士や弁護士に依頼して正確な額を計算してもらいましょう。