債務整理が家族や会社にバレずに手続きする2つの方法
債務整理は任意整理、個人再生、自己破産の3つの手続きになりますが、それぞれの手続きによって家族や会社にバレる確率が変わります。
任意整理は裁判所を通さずに貸金業者と直接交渉するため、家族や会社に気づかれずに借金の減額手続きができる可能性が高いです。
しかし、個人再生や自己破産は裁判所を通す手続きになり、会社に退職金に関わる書類をもらわないといけないため、書類の準備段階や手続き中、手続き後に家族や会社にバレてしまう可能性があります。
債務整理の手続きを家族や会社にバレたくないなら、それぞれの手続きでバレてしまう仕組みやバレずに債務整理の手続きをするポイントをおさえておくべきです。
債務整理がバレる仕組みとバレない方法もくじ(メニュー)
債務整理すると家族や会社にバレる9つの要素
債務整理が家族や会社にバレる理由の多くは、保証人に請求がいく、家族の共有で使っていたものが回収される、自宅や会社に貸金業者や裁判所から通知・督促が届くといったことが挙げられます。
家族や会社になぜばれるのか理由を知っておけば債務整理を家族や会社に知られることなく手続きをすませることも可能です。
家族の誰かが借金の保証人や連帯保証人だとバレる
家族の誰かが保証人や連帯保証人になっている借金を債務整理すると確実にバレます。
保証人や連帯保証人がついている借金は債務整理をすると、債務者が払えなかった利息分や減額・免責した元金を保証人や連帯保証人が支払う義務が発生するからです。
つまり、家族に債務整理をした事実がバレるだけでなく、自分が払えなかった借金を代わりに払う請求までいくことになるので迷惑がかかることは避けられません。
家族や親戚の誰かが保証人や連帯保証人になっているときは自分の判断で債務整理をせず、司法書士や弁護士に相談すべきです。
ローン残債が残っている物が回収されてバレる
ローンを組んで購入した車や家電などの高価な商品は、債務整理をすると貸金業者に回収されてしまいます。
家族が認知してない商品なら回収されてもバレる可能性が低いですが、家族も使っているものや存在を知っているものが貸金業者に回収されていれば債務整理をしたことがバレてしまいます。
ただし、回収されると困る(バレる)商品があるときは、債務整理をする業者を選ぶことができる「任意整理」の手続きを選ぶことでバレることを回避することができます。
勤め先から借りているとバレる
債務整理には借金整理する業者を選べる任意整理と全ての業者が対象になる個人再生と自己破産の手続きがあります。
従業員貸付制度を利用して会社からお金を借りている人で個人再生や自己破産の手続きをすると勤め先も債務整理の対象になります。
債務整理をしたことがバレるだけなら良いですが、雇用主に対して借金を返済しないという手続きになるので、関係性が悪くなる可能性があります。
雇用主との関係を悪くしたくない人は、債務整理する業者を選ぶことができる「任意整理」を選ぶ必要があります。
労働金庫(ろうきん)、共済組合か借りているとバレる
労働金庫(ろうきん)や共済組合から借り入れをしている人は、会社の給与から天引きによる返済をしていることが多いです。
債務整理をすると、労働金庫や共済組合への返済が停止するので、給与から返済分の天引きが停止します。
返済分の天引きだけでは、債務整理していることがバレる可能性はないですが、労働金庫(ろうきん)や共済組合が会社に対して給与の天引き停止をする理由(債務整理をしていること)を伝えることでバレます。
ただし、司法書士や弁護士に依頼することで、労働金庫(ろうきん)や共済組合に対して、会社に給与の天引き停止の理由が債務整理であることを開示しないように伝えることができ、バレるリスクを減らすことができます。
家族や親戚からお金を借りているとバレる
債務整理には借金の整理をする業者を選べる任意整理と全ての業者が対象になる個人再生と自己破産の手続きがあります。
個人再生や自己破産の手続きをするときは、裁判所に債権者一覧表を提出しなくてはいけません。
債権者一覧表は借り入れ先を全て記載する必要があり、家族や親戚、友人といった業者でない人たちもお金を借りているなら対象となります。
個人間取引だから書かなくて良いだろうと思っていると「虚偽の債権者名簿等提出行為」になり、裁判所から借金の免除(免責)認可が下りない可能性があるのでしっかり記載する必要があります。
債権者一覧表に記載すると、記載した債権者全員に個人再生や自己破産の手続きをはじめたこと通知を裁判所が出すためバレてしまいます。
取り立てや督促状が届いて家族にバレる
債務整理の手続きを自分ですると、債権者から電話や訪問で自宅に取り立てにきたり、督促状を家に送ってくることがあります。
自宅に電話や訪問、督促状の送付をされることで家族に借金をしていることや債務整理の手続きをしていることがバレます。
しかし、司法書士や弁護士に依頼すれば、取り立てや督促を停止できる受任通知を出してもらえるので、取り立てや督促状によって家族にバレるリスクをなくすことができます。
裁判所からの通知でバレる
債務整理は任意整理、個人再生、自己破産がありますが、個人再生と自己破産は裁判所を通さないと手続きができません。
そのため、自分で裁判所に申し立てをすると手続きに関する書類や通知が自宅に届くため、家族に個人再生や自己破産をしていることがバレる可能性があります。
裁判所の通知はいつ届くのか当人には分からないため、家族にバレずに受け取るというのはむずかしいです。
ただし、弁護士に依頼をしていれば、裁判所からの通知は依頼主の自宅ではなく、依頼した事務所に届くことになるのでバレるリスクを減らすことができます。
官報に掲載されてバレる
債務整理は任意整理、個人再生、自己破産の手続きがありますが、個人再生と自己破産の手続きをすると国が発行する機関紙(官報)に名前と住所、手続きした内容や日にち、裁判所名が掲載されます。
官報は裁判所に併設された官報販売所といった特殊な場所でしか販売されていないため、官報をチェックするような仕事をしている家族がいない限りはバレることはありません。
しかし、不動産会社や保険会社につとめている人は会社が官報をチェックしているケースがあり、そのときに債務整理をしていることがバレてしまう可能性があります。
また、身辺調査会社は官報をチェックしていることがあるため、就活や婚約、結婚、引越しといったイベントがあり、身辺調査をされるようなことがあれば、身辺調査会社を経由して債務整理をしていることがバレてしまうこともあります。
職業の制限でバレる
債務整理は任意整理、個人再生や自己破産の手続きがありますが、自己破産をすると破産手続き開始決定から免責許可確定までの間、一部の職業は資格や地位を失うことになります。
資格・地位の制限によって必然的に会社に債務整理をしたことがバレることがあります。
例えば、宅地建物取引士を保有している人は破産者と扱われている数か月の間、資格が無効になるため、宅建士として働けなくなります。
不動産会社は5人に1人は宅建士を設置する義務があるため、破産したことで2週間以上、宅建資格を持つ人の数が合わなくなると会社は後任を用意しなくてはいけません。
債務整理がバレるだけでなく、迷惑がかかり自分の立場が危うくなる可能性があります。任意整理や個人再生なら職業制限がないので、資格を保有する人は自己破産を回避できないか弁護士や司法書士に相談するべきです。
家族や会社にバレずに債務整理する2つの方法
司法書士や弁護士に債務整理を依頼する
家族や会社にバレずに債務整理するには代理人を立てる必要があります。
弁護士や司法書士に依頼すれば、貸金業者や裁判所との手続きを代わりにおこなってくれるので自宅に通知や郵送物が届くことはありません。
また、弁護士や司法書士に会社に債務整理をしていることを知られたくないことを伝えておけば、債務整理をしていることを開示しないように貸金業者に伝えてもらうことができます。
裁判所を通さない任意整理をする
債務整理がバレる原因には裁判所や貸金業者からの通知や財産の回収が挙げられます。
任意整理、個人再生、自己破産の3つの手続きはどれも自分で進めると自宅に通知書や督促状が届いてしまいます。
弁護士や司法書士に依頼することで自宅に通知書が届くことや取り立て、督促を回避できますが、個人再生と自己破産はローン残債が残っている商品が回収されてしまうので、物がなくなることで家族に手続きをしていることがバレてしまうリスクが残ります。
しかし、任意整理なら裁判所を通す必要がなく、貸金業者と直接の交渉になるため、ローン残債が残っていて回収されたら困る商品があるときは、その商品関係のある貸金業者を対象から外すことができます。
これにより車や自宅といった財産を回収されることを回避できるので家族に債務整理をしていることがバレずにすみます。
債務整理が会社にバレてもクビにならない理由
会社は債務整理が理由で解雇にできない
会社が従業員を解雇する方法には普通解雇、整理解雇、懲戒解雇があります。
どの方法を選択しても会社の都合で労働者を解雇することはできず、解雇に相当する要件を満たさないと不当解雇となります。したがって、債務整理をしたからといって解雇につながることはありません。
解雇の要件 | |
普通解雇 | 就業者が病気や怪我で働けなくなったとき 勤務態度が著しく悪くなったとき(遅刻や欠勤) 経歴詐称が発覚したとき 社内秩序を乱したときや協調性の欠如が改善しないとき 業務命令違反をくりかえすとき |
整理解雇 | 人員削減をする努力をして労働者との納得を得ているとき |
懲戒解雇 | 就業規則の懲戒解雇の要件に当てはまるとき 不正会計や汚職といった企業秩序違反をしたとき |
解雇の要件 | |
普通解雇 | 就業者が病気や怪我で働けなくなったとき 勤務態度が著しく悪くなったとき(遅刻や欠勤) 経歴詐称が発覚したとき 社内秩序を乱したときや協調性の欠如が改善しないとき 業務命令違反をくりかえすとき |
整理解雇 | 人員削減をする努力をして労働者との納得を得ているとき |
懲戒解雇 | 就業規則の懲戒解雇の要件に当てはまるとき 不正会計や汚職といった企業秩序違反をしたとき |
一部の職業は制限によって働けなくなることがある
債務整理の1つである自己破産をおこなうと警備会社や保険会社、不動産会社、弁護士、司法書士、行政機関に勤めている一部の人は、破産申し立てをおこなってから復権するまでの3か月~6か月の間は資格や地位に制限がかかり、業務に就けなくなります。
資格や地位を必要とする業務以外はできるので、雇用主と別の業務にあたることができるか、復権するまでの間休職できるか調整する必要があります。
制限を受ける地位や資格取得者
会社取締役 | 会社監査役 | 弁護士 | 司法修習生 |
司法書士 | 行政書士 | 社会保険労務士 | 公認会計士 |
税理士 | 不動産鑑定士 | 土地家屋調査士 | 弁理士 |
人事院の人事官 | 教育委員会委員 | 国家公安委員 | 都道府県公安委員 |
公正取引委員 | 文化財保護委員 | 公共企業体労働委員 | 検察審査員 |
商品取引所の会員 | 証券業者 | 宅地建物取引主任者 | 商工会議所会員 |
質屋業者 | 建設業者 | 証券会社外務員 | 有価証券投資顧問業者 |
古物商 | 旅行業務取扱主任者 | 生命保険募集 | 損害保険代理店 |
警備業者 | 警備員 | 風俗営業者 | 貸金業者 |
国際観光レストラン | 廃棄物処理業者 | 一般労働者派遣事業者 |
会社取締役 | 会社監査役 | 弁護士 |
司法書士 | 行政書士 | 社会保険労務士 |
税理士 | 不動産鑑定士 | 土地家屋調査士 |
弁理士 | 公認会計士 | 司法修習生 |
人事院の人事官 | 教育委員会委員 | 国家公安委員 |
商品取引所の会員 | 証券業者 | 宅地建物取引主任者 |
質屋業者 | 建設業者 | 証券会社外務員 |
古物商 | 旅行業務取扱主任者 | 生命保険募集 |
警備業者 | 警備員 | 風俗営業者 |
国際観光レストラン | 廃棄物処理業者 | 一般労働者派遣事業者 |
貸金業者 | 損害保険代理店 | 有価証券投資顧問業者 |
商工会議所会員 | 都道府県公安委員 | 公正取引委員 |
文化財保護委員 | 公共企業体労働委員 | 検察審査員 |
債務整理後に家族にバレないように気を付ける3つのこと
借金の延滞・滞納をしない
任意整理や個人再生をして延滞や滞納をしてしまうと借金の取り立てや一括請求をされてしまいます。
取り立てや一括請求の通知によって家族に借金をしていることや債務整理をしていることがバレる可能性があります。
一括請求を無視していると、法的処置を取られて給与や財産の差し押さえをされるリスクがあります。
また、任意整理や個人再生をした後に延滞・滞納をすると担当した司法書士や弁護士に辞任される可能性があるだけでなく、貸金業者と良い条件で再和解できる可能性も低くなり、自己破産をせざるを得ない状況におちいります。
家族にバレるだけでならまだしも家庭崩壊を招く危険もあるので、債務整理後は延滞や滞納をしないようにすべきです。
デビットカードやデポジット型カードを用意しておく
債務整理をすると信用情報機関に自分の名義で事故情報が掲載されてしまいます。
信用情報機関に名前が載ることをブラックリストに載ると言いますが、ブラックリストに載るとクレジットカードの利用や更新、新規作成ができなくなります。
自分名義のクレジットカードを普段から買い物や支払いで使用していると、決済時にカードが利用できないことから、家族に怪しまれて債務整理をしたこと(借金をしていること)がバレる可能性があります。
あらかじめ銀行から直接引き落としになるデビットカードや預り金分の金額をクレジットカードと同じように立て替え支払いできるデポジット型のクレジットカードを用意しておき、支払い方法を従来のクレジットカードと変えておくことで家族にバレるリスクを減らすことができます。
自分名義でローンを組むような大きな出費を避ける
債務整理をすると自分の名義で信用情報機関に事故情報が載るため、貸金業者や銀行でローンを組むことができなくなります。
原則として信用情報を綺麗にするには借金を完済してから5年経たないといけません。
信用情報に傷がついている間に新車や住宅といったローンを組まないと購入できないものを買おうとするとローン申請するときに審査落ちしてしまい、そのときに家族に債務整理をしていたことがバレる可能性があります。
大きい買い物は我慢して信用情報が回復するまでの間は貯金をして購入する機会を待った方が良いです。
バレずに債務整理するなら杉山事務所へ
債務整理の手続きは自分でもすることもできます。
しかし、貸金業者と直接交渉をしたり、裁判所へ仕事を休んでいかなくてはいけなかったり、書類や通知が家に届くといったことで家族や会社に債務整理をしていることがバレてしまうことがあります。
司法書士や弁護士に依頼すれば代理人として全ての手続きをおこなうため、家族や職場にバレずに借金問題を解決させることができます。
相談者様への郵送物は家族にバレずに届けられる
貸金業者や裁判所からの通知は代理人となった司法書士や弁護士が受け取ることになるため、自宅に届くことはありません。
しかし、依頼する事務所からの必要書類は届けなくてはいけません。
必要書類のやりとりでバレるのではないかと不安に感じる人もいますが、杉山事務所では事務所名を記載せず、住所と個人名だけを記した封筒で送るので事務所とやり取りしていることを郵送物から家族に知られることはありません。
過払い金請求、債務整理は無料相談をご利用ください。