ライフカードの取引履歴を自分で取り寄せる手順・リスクと注意点

ライフカード株式会社は、前身の株式会社ライフが行っていたクレジットカード部門を受け継いだ大手信販会社です。
2011年7月にキャッシング部門は親会社の株式会社アイフルに合併されため、過払い金の請求はアイフルに対して行います。
過払い金を請求するために、過払い金の計算をしなくてはなりません。
その計算には取引履歴が必要です。
取引履歴とは貸金業者との取引内容が記載されているもので、いついくら借りたか、そして返済したかがまとめられている書類です。
貸金業者に対して公開請求し、その内容をもとに過払い金の有無や金額を確認します。
ここでは、ライフカードから取引履歴を取り寄せる際の連絡先や手順、注意点などを説明します。

自分でライフカードの取引履歴の開示請求と過払い金計算をするリスクや注意点

ライフカードから請求者自身が取引履歴を取り寄せて過払い金の計算をすることは可能です。
しかし、法律の知識をあまり持っていない一般の人が取引履歴を請求する場合にはリスクがあることを知った上で行いましょう。

自分でライフカードから取引履歴を取り寄せるリスク

取引履歴を個人で取り寄せると届くのが遅いことがある

一般の人でも貸金業者から取引履歴を取り寄せることは可能ですが、貸金業者によっては対応を後回しにする可能性があります。
司法書士や弁護士が取り寄せた場合に比べて、取引履歴が届くまで時間がかかる場合もあり得るということです。
司法書士や弁護士はこれまでの業務経験から、取引履歴を請求してから届くまでの期間が適正かどうか判断することができ、法律の知識も有するため、牽制機能が働いて貸金業者も迅速に対応しようと考えます。

過払い金請求の時効期限が過ぎてしまうリスク

過払い金の請求には時効が存在し、最後に借金を返済してから10年と定められています。
過払い金の返還請求は不当利得返還請求権をもとにした法律行為で、民法で消滅時効が決まっています。
つまり、借金を完済してから10年以内に貸金業者に対して過払い金請求をしなければ一銭も手元に戻って来ないということです。
取引履歴の取り寄せに時間がかかると、過払い金請求をする前に時効が完成してしまうというリスクがあります。
特に時効が迫っている場合はすぐにでも取引履歴を入手しなくてはなりませんが、それだけでは時効はストップしません。
過払い金を計算して過払い金請求の手続きをする必要があります。
司法書士や弁護士の中には、取引履歴の取り寄せと過払い金計算を無料で行っている場合があり、もし過払い金が存在した場合にはそのまま請求まで依頼できるため安心です。

貸金業者から取引履歴の利用目的を聞かれることがある

過払い金請求者が貸金業者に取引履歴の取り寄せを連絡した場合、取得理由を聞かれることがあるようです。
その際「過払い金請求をするため」と答えるのは控え、「これまでの取引を確認するため」や「契約内容を確認したいため」と伝えるようにしましょう。
過払い金請求のためと答えてしまうと、支払っていた利息は過払い金と認識して返済していたと貸金業者から主張される恐れがあります。
つまり、合意の上で返済していたと捉えられ、過払い金請求ができなくなる可能性があります。

貸金業者からゼロ和解を提案されることがある

取引履歴を取り寄せようと貸金業者に連絡すると、「この電話で残りの借金は0円にしますよ」「残りの借金はなしということで和解しませんか?」と持ちかけられることがあります。
ゼロ和解といいますが、こう提案するのは貸金業者にメリットがあるからです。
過払い金請求は通常残っている借金と相殺して請求しますから、貸金業者からプラスでお金が戻ってきます。
残っている借金のみを帳消しにするだけでは損になります。
また、取引履歴を請求した際に、実際には50万円の過払い金があるにも関わらず30万円であればすぐにでも返還できると持ちかけられるなど、不当な和解を迫られることもあります。

貸金業者が取引履歴を処分しているケースがある

取引履歴を取り寄せた際、貸金業者によっては請求期間の全てが公開されない場合があります。
一定期間が経過した取引履歴は処分しているなどの理由からです。
取引履歴が処分されている場合、過払い金の計算は、通帳の引き落とし履歴や公開された取引履歴部分から処分されて残っていない期間の取引を推測して計算することになります。
この推定計算は複雑なもので、一般の人が計算するのは困難です。
推定計算に詳しい司法書士や弁護士に依頼することをおすすめします。
ライフカードは問題なく全ての取引履歴を開示しています。
以前は取引履歴の改ざん問題がありましたが、現在はありません。
改ざんが発覚すると行政処分の対象となり、貸金業者にメリットがないからです。

手数料がかかるケースもある

貸金業者の中には、取引履歴を請求すると1,000円前後の手数料をとる場合があります。
司法書士や弁護士に依頼すれば手数料がかかることなく、無料で過払い金の調査や計算をすることができます。
なお、ライフカードの過払い金請求の場合、その取引履歴の請求はライフカードにはできません。
ライフカードのキャッシング部門はアイフルに吸収合併されているため、取引履歴を取り寄せる請求先はアイフルになります。
また、ライフカードの前身の株式会社ライフは2005年に会社更生法の申請をしているため、それ以前の過払い金については返還請求が不可能となります。

過払い金請求者本人が取引履歴を取り寄せる場合、取引履歴の到着が遅くなって過払い金請求ができなくなるなど、以上のようないくつかのリスクや注意点が存在します。
取引履歴の取り寄せから過払い金の計算まで無料で行っている司法書士や弁護士がいます。
取引履歴の請求に不安がある人は専門家に依頼した方が手続きも早く安心感もあります。

ライフカードから取引履歴を取り寄せる方法・流れ

取引履歴の請求方法は、貸金業者によって異なりますが、電話やFAX、郵送で取り寄せることができます。
もし家族などに知られたくないなどの事情があり、貸金業者からの連絡や郵便物の郵送がないようにしたい場合は、店舗を訪れて申し込み、店舗で受け取ることができる貸金業者もあります。
ライフガードから取引履歴を取り寄せる方法は郵送によって申し込みます。
以下手順を追って説明します。

ライフカードの取引履歴の請求先情報

ライフカード株式会社カスタマーセンター
電話:045-914-7003
住所:横浜市青葉区荏田西1-3-20
※上記窓口の他、当社有人店舗、カード裏面の問い合わせ先等でも受付けています。
※ライフカード公式HPからの参考情報です。
詳細はライフカードにお問い合わせください。

家族の取引履歴を取り寄せる方法

もし貸金業者から借金をしていた本人が亡くなった場合にも、家族などであれば取引履歴を取り寄せることが可能です。
過払い金は相続財産のため、相続人が貸金業者に取引履歴の請求をすることができます。
相続人として取引履歴を入手する際に必要な書類は、まずは亡くなった人の出生時から死亡時までの全ての戸籍謄本です。
除籍謄本のほか、本籍地が複数回変わっている場合には全ての市町村から戸籍謄本を取り寄せる必要があります。
1ヵ所の市役所や役場で全て揃う場合もあれば、何ヵ所も回らないと揃わない場合もあります。
そして相続人であることが分かる相続人本人の戸籍謄本も必要です。
このように戸籍謄本を集めるのは困難なことが多いため、司法書士や弁護士に依頼する方が簡単でしょう。

ライフカードの取引履歴を自分で取り寄せる手順・リスクと注意点

ライフカードのHP上には原則申請を受け付けてから10営業日以内に公開することが書かれていますが10営業日を超える場合もあるとも記載されています。
通常、司法書士や弁護士がライフカードから取引履歴を取り寄せた場合、届くまで1週間から2週間を目処に届きます。
一方、専門家に依頼する前に契約内容を確認したい場合など、本人が取り寄せた場合には少し遅くなる傾向があり、2週間以上かかる場合もあります。
長い場合だと2ヵ月かかったという人もいます。

取引履歴の見かた

ライフカードの取引履歴には、取引計算書という表題がついている書類です。
記載内容は貸付・入金日や貸付金・入金額、適用利率、遅延利率、損害金、元金充当額、元金残高などです。
この書類では利息制限法で計算されずに契約時の利息で計算されているため、過払い金を計算するためには引き直し計算が必要になります。
引き直し計算はパソコンソフトを使って行うものが一般的で、必要となるのは貸付・入金日、貸付金額、入金額の3項目です。

ライフカードの過払い金が発生している条件

ライフカードは2000年5月に会社更生をおこなったライフが前身となっている会社です。
ライフは2006年11月に上限金利を17.885%に引き下げました。
そして、それ以前までは利息制限法による規定を超えた27%以上の高い利息を取っていたのです。
このため、2006年11月以前にライフと取引があった債務者や2006年以前から取引を続けている債務者であることは、過払い金が発生している条件を満たしている可能性があります。

ただし、ライフカードの前身の会社であるライフは会社更生をしています。
会社更生法の手続きがおこなわれる以前にも債務者の過払い金は発生していましたが、実際には会社更生法以降の取引による過払い金だけしか過払い金請求手続きをすることはできません。

ライフは過払いが発生している人に対して事前に会社更生の手続きをおこなう告知をしていませんでした。
このため、会社更生法以前の過払い金についても債務者に請求する権利があるのではないかという考えから裁判がおこなわれていたのです。
しかし、2009年に最高裁によって会社更生以前についての過払い金については、債務者に請求する権利はないという判決が出ています。
これにより、会社更生以前の取引については過払い金請求の権利がないとされてしまったのです。
ライフカードには親会社としてアイフルがあります。
2001年のアイフルの子会社になった際にプレイカードはアイフル、ライフカードはライフカードに引き継がれているので、過払い金の請求先はアイフル、ライフカードに分かれます。
過払い金は請求先の貸金業者から取引履歴を請求し、引き直し計算をおこなうことで確認できます。
専門的な知識を必要とする複雑な引き直し計算は、司法書士や弁護士に依頼して調べてもらうことをおすすめします。

ライフカードの過払い金の計算方法~自分で引き直し計算するには

ライフカードから取引履歴を取り寄せる

過払い金の引き直し計算には取引履歴が必要です。
取引履歴とは借入した時の金利、金額、日付、返済した金額や日付が記載されています。
過払い金の引き直し計算はこの情報をもとに算出していきます。
貸金業者によっては、取引履歴を請求すると1000円ほどの手数料がかかるので注意しましょう。

無料計算ソフトをつかい取引履歴をもとに日付や金額を入力

取引履歴を手に入れたら、インターネット上で公開されている無料計算ソフトとエクセルをつかって引き直し計算をします。
無料計算ソフトには、TDONの引き直し計算ソフト・引き直し計算ソフト「名古屋式」・引き直し計算ソフト「外山式」などがあります 使用方法は各配布サイトにて詳しく説明してありますので参考にしてください。

取引履歴に記載されている借入した時の金利、金額、日付、返済した金額や日付を入力していくことで過払い金が自動で計算されます。
取引の期間が長かったり、途中で追加の借入をしていると複雑になり時間がかかります
自分で計算する時間が取れない方や、不安がある方は司法書士や弁護士に依頼するをおすすめします。

過払い金の計算方法は以下のページで詳しく説明しています。
過払い金の引き直し計算を自分で簡単にする方法

自分でライフカードの引き直し計算をするリスク

過払い金の引き直し計算を間違えてしまうリスク

過払い金の引き直し計算で計算を間違えてしまうと、回収できる過払い金が少なくなってしまったり請求できなくなる恐れがあります
過払い金の計算は自分でもできるので、どれくらいの過払い金が発生しているか確認するには良いと思います。
しかし、そのまま過払い金請求をするとなると、もし計算が間違っていた時のリスクが大きいでの、過払い金の引き直し計算は司法書士や弁護士に依頼することをおすすめします。

同じ契約番号で借入と完済を繰り返している場合

ライフカードから同じ契約番号で借入と完済を繰り返している場合、複数の取引をまとめて一つの取引(一連)として扱うのか、複数の取引を別々の取引(分断)として扱うのかによって、時効が成立するかしないかに影響します。
本来であれば時効が成立している取引であったとしても、まとめて一つの取引として扱うので時効が成立せず、過払い金請求の対象となることがあります。

詳しくはこちらを参考にしてください。
取引の一連か分断かで過払い金請求の過払い金や時効は変わる

返済中の借金の過払い金を引き直し計算する場合

借金を返済中で過払い金が発生している場合、過払い金を残っている借金に相殺させて0円になればブラックリストにのることはありません
また、残っている借金より過払い金が多ければお金が返ってきます。

しかし、残っている借金より過払い金が少なかった場合は、貸金業者と借金の減額を交渉する任意整理という手続きになりブラックリストにのります。
ブラックリストにのることを避けるには事前に引き直し計算を正確におこなうことが重要です。
自分で引き直し計算をした結果、過払い金で借金を完済させるつもりだったのに、過払い金が少なくてブラックリストにのってしまったというケースもあります。
過払い金の引き直し計算は司法書士や弁護士に依頼して正確な額を計算してもらいましょう。

過払い金請求、債務整理は無料相談をご利用ください。

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