三井住友カードの取引履歴を自分で取り寄せる手順・リスクと注意点
もくじ(メニュー)
- 4) 取引履歴の見かた
自分で三井住友カードの取引履歴の開示請求と過払い金計算をするリスクや注意点
過払い金請求というと司法書士や弁護士などのプロが専門的に行うイメージがありますが、実は自分でも行うことができます。
専門家に任せずに自分で行えば費用をかなり低く抑えることができるというメリットがありますが、リスクも大きいです。
自分で過払い金の返還を請求する場合は、どのようなリスクがあるかを事前に把握しておきましょう。
自分で三井住友カードから取引履歴を取り寄せるリスク
取引履歴を個人で取り寄せると届くのが遅いことがある
自分で三井住友カード株式会社から取引履歴を取り寄せる場合、「時間がかかる」というリスクが考えられます。
貸金業者はえてして専門家からの取り寄せ依頼や開示請求を優先し、個人からの請求だと処理を後回しにする傾向があるのです。
取引履歴の取り寄せは、専門家であれば1週間から2週間で届くことが多いですが、個人の場合は取り寄せまでに長くて2カ月の時間がかかる
ケースもあります。
取引履歴の取り寄せは、過払い金返還請求のための第1段階にすぎません。
時効期間との関係などを考えると、なるべく時間をかけずに手早く済ませたいものです。
スムーズな手続きを求めるならば、やはり司法書士などの専門家への依頼がベターだと言えるでしょう。
過払い金請求の時効期限が過ぎてしまうリスク
過払い金返還請求権には、法律によって時効期間が定められています。
その期間は、完済した日付から10年です。
つまり、完済日から10年を経過すると「過払い金を返してください」と請求する権利を失ってしまいます。
過払い金の返還請求によって時効の完成を防ぐことができますが、注意したいのが、取引履歴の取り寄せだけでは時効をストップさせる効果はないということです。
取引履歴を取り寄せ、過払い金額の計算をし、実際に請求に着手してはじめて時効はストップします。
完済日から長い期間が経過しているのであれば、できるだけ早めに過払い金請求手続きを行いましょう。
といっても、個人で行う場合は取引履歴の取り寄せに時間がかかるおそれがあります。
よって、お急ぎなら、取引履歴の取り寄せと過払い金計算を無料で対応してくれる司法書士や弁護士にまずは相談してみましょう。
取引履歴の取り寄せの結果、過払い金が存在するようであればそのまま継続して依頼することができるため非常に効率的です。
貸金業者から取引履歴の利用目的を聞かれることがある
個人で取引履歴の取り寄せを行う際に、貸金業者側から取り寄せの「目的」を聞かれることがあります。
その場合は、答え方に注意しましょう。
正直に「過払い金の請求を考えているから」と答えてしまうと、「過去に過払い金であることを認識しながら利息を支払っていた」という解釈がなされるリスクが考えられます。
そうなると、最悪の場合は返還請求ができなくなるケースもあるのです。
よって、そういった質問をされた場合は「これまでの取引履歴を確認したいから」「契約内容を確かめたい」といった趣旨の返答をしましょう。
貸金業者からゼロ和解を提案されることがある
個人で取引履歴の取り寄せを請求すると、貸金業者からゼロ和解を提案されることがあります。
ゼロ和解とは「現存している借金をチャラにしてもらうかわりに過払い金請求権を放棄する」という内容の約束だと言えます。
借金が0円になるというのは、デメリットばかりではないと思う人も多いでしょう。
しかし、一度このゼロ和解を成立させてしまうと、のちのち過払い金が和解当時の借金額を上回っていたことが判明したとしても、その超過分を請求することができなくなるのです。
また「過払い金50万円のうち30万円で納得してくれるのであれば、即返還します」という和解をもちかけられるケースもあります。
そのような場合はよくよく検討し、できれば司法書士などの専門家に相談してから答えを出すようにしましょう。
貸金業者が取引履歴を処分しているケースがある
貸金業者には取引履歴を作成し保持する義務がありますが、その保存期間は永久というわけではありません。
業者の中には、保存期間が過ぎた取引履歴を処分してしまうところもあるのです。
ある期間の取引履歴が処分されてしまうと、その期間中の過払い金計算は推定によって計算するよりほかはありません。
そしてこの過払い金の推定計算は非常にむずかしいため、個人で行うよりも司法書士や弁護士などの専門家に依頼することをおすすめします。
過去には取引履歴の改ざんが問題になっていましたが、現在はほとんどそのようなケースは生じえないと言ってさしつかえないでしょう。
なぜなら、現在は取引履歴の改ざんに対する行政処分が明確に定められているからです。
三井住友カード株式会社の場合は、問題なくすべての取引履歴を開示しています。
手数料がかかるケースもある
貸金業者の中には、取引履歴の取り寄せ請求だけで1000円ほどの手数料がかかるところもあります。
三井住友カード株式会社の場合はそういった手数料は必要ありません。
しかし、手数料がかからないといっても、取引履歴の取り寄せと過払い金計算には時間と手間がおおいにかかります。
その点司法書士などの専門家に依頼すれば、無料で取引履歴の取り寄せから過払い金計算まで対応してくれる事務所も多いので、まずは相談だけでもしてみてはいかがでしょうか。
個人が自分で取引履歴の取り寄せを行う場合には、以上のようなリスクや注意点があります。
ほかにも、過払い金の計算ミスによって返還金額が少なくなったり、自宅に取引履歴が届いたことによって借金の事実がばれてしまったりといったリスクも無視できません。
司法書士や弁護士などの専門家に依頼すれば、そういったリスクや注意点に気を揉む必要もなく、安心して結果を待つことができます。
無料で取引履歴の取り寄せから過払い金計算までを実施してくれる事務所もあるので、過払い金請求をご検討の場合は一度相談してみてはいかがでしょうか。
三井住友カードから取引履歴を取り寄せる方法・流れ
三井住友カード株式会社に対して取引履歴の取り寄せを請求する際は、主に電話によって行います。
手順は以下の通りです。
- 三井住友カードの取引履歴の開示請求窓口に電話をし、取引履歴の取り寄せを希望する旨を伝える。
- 窓口で本人確認をされる。のちに取引履歴の郵送先を聞かれる。
- 本人確認書類のコピーを求められる(運転免許証など)。
- 取引履歴が郵送されてくる。
実にシンプルな手順です。
しかし、家族などに内緒で貸金業者との取引をしていた場合は、自宅に取引履歴が郵送されると都合が悪いという方もいるのではないでしょうか。
そのような場合は、開示請求窓口に電話した際に「自宅の近くの支店への郵送」及び「支店での受け取り」が可能かどうかを確認しましょう。
もしそういった対応が可能であれば取り寄せへのハードルも下がりますが、やはり煩雑な手続きや書類管理などの手間から解放されるためにも司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。
三井住友カードの取引履歴の請求先情報
三井住友カード株式会社の取引履歴開示請求窓口は以下の通りです。
三井住友カードの取引履歴開示請求先
東京:(03)3459-4712
大阪:(06)6201-3634
これらの連絡先は三井住友フィナンシャルグループがホームページ上に開示しているpdfファイル上のものです。
ぜひ参考にしてみてください。
家族の取引履歴を取り寄せる方法
借金していた身内が亡くなり、さらにはその身内に過払い金の可能性がある場合には、相続人である家族等から取引履歴の開示請求を行うことができます。
亡くなった本人(被相続人)の有していた過払い金返還請求権が、相続人に相続されるからです。
相続人が取引履歴の取り寄せを行う際には、相続人であることを証する書面として、原則的に「戸籍謄本」を用意しなければいけません。
被相続人が死亡したことを証明する「除籍謄本」も必要です。
また、相続人が複数いるケースでは過払い金の返還請求手続きがやや複雑化します。
遺産分割協議や相続放棄などがなされない場合は、基本的に相続分に応じた割合で相続人それぞれが過払い金返還請求権を相続するからです。
相続がからむケースでの過払い金返還請求においては、相続人間のトラブルを防止するためにも司法書士や弁護士などの法律のプロに相談することをおすすめします。
三井住友の取引履歴を自分で取り寄せる手順・リスクと注意点
司法書士や弁護士が三井住友カード株式会社から取引履歴を取り寄せるのにかかる期間はおよそ1カ月です。
個人で取り寄せる場合は後回しにされる傾向があるため、もう少し長めにかかると考えられます。
時期など、会社の忙しさによって期間は変動すると言ってもよいでしょう。
取引履歴の取り寄せについては、司法書士などの専門家に頼むのも自分で行うのも、かかる期間以外に差がないように思えます。
しかし、過払い金の返還請求をスムーズかつ効率的に行うためには、取り寄せてからの計算などの手続きを正確に行うことが非常に重要です。
よって、時効完成までに余裕があるのであれば、取り寄せ請求までは自分で行うにせよ、それ以降の手続きについては司法書士や弁護士に相談するのがベストだと言えます。
取引履歴の見かた
請求によって取り寄せた取引履歴の内容についてご説明しましょう。
一般的な取引履歴には、借入日、借入金額、返済金額、債務者(借り手)、債権者(貸金業者側)などの情報が記載されています。
三井住友カード株式会社の取引履歴の特徴の1つ目が「時系列順ではない」という点です。
決済日が同日の取引をまとめて記載するという明細書形式であるため、過払い金計算時には自分で時系列順に並べ直して検討する必要があります。
そして、もう1つの特徴が「すべての取引について開示される」という点です。
過払い金請求の対象である取引のみの開示請求はできないので、自分で対象取引とそうでない取引を区別して引き直し計算をしなければいけません。
取引履歴を見て過払い金を計算するというのは、非常に複雑な計算と専門知識を要します。
自分ですべての手続きを行えば、費用を抑えることはできますが、時間や手間の節約を考えると得策とは言えないでしょう。
効率的に、手短に過払い金返還請求を終わらせたいという方は、ぜひ一度司法書士事務所の過払い金無料相談を利用してみてはいかがでしょうか。
三井住友カードの過払い金が発生している条件
三井住友カードは、日本でもっとも早くVISAカードを発行した歴史があり、日本のクレジットカード会社のリードカンパニーのひとつとなっています。
日本のクレジットカード会社の中で、過払い金請求が少ない部類ですが、2005年までは三井住友VISAカードのキャッシングで27.8%以上のグレーゾーン金利で貸付けをおこなっていました。
三井住友VISAカードの過払い金請求の対象は、2005年以前にグレーゾーン金利で借入れをしていた方です。
この期間に取引をしていた方は、ご自身に過払い金が発生していないか確認してください。
司法書士や弁護士に依頼すれば、どのくらいの過払い金が発生しているか調査してもらうことも可能です。
三井住友カードの過払い金の計算方法~自分で引き直し計算するには
三井住友カードから取引履歴を取り寄せる
過払い金の引き直し計算には取引履歴が必要です。
取引履歴とは借入した時の金利、金額、日付、返済した金額や日付が記載されています。
過払い金の引き直し計算はこの情報をもとに算出していきます。
貸金業者によっては、取引履歴を請求すると1000円ほどの手数料がかかるので注意しましょう。
無料計算ソフトをつかい取引履歴をもとに日付や金額を入力
取引履歴を手に入れたら、インターネット上で公開されている無料計算ソフトとエクセルをつかって引き直し計算をします。
無料計算ソフトには、TDONの引き直し計算ソフト・引き直し計算ソフト「名古屋式」・引き直し計算ソフト「外山式」などがあります
使用方法は各配布サイトにて詳しく説明してありますので参考にしてください。
取引履歴に記載されている借入した時の金利、金額、日付、返済した金額や日付を入力していくことで過払い金が自動で計算されます。
取引の期間が長かったり、途中で追加の借入をしていると複雑になり時間がかかります。
自分で計算する時間が取れない方や、不安がある方は司法書士や弁護士に依頼するをおすすめします。
過払い金の計算方法は以下のページで詳しく説明しています。
過払い金の引き直し計算を自分で簡単にする方法
自分で三井住友カードの引き直し計算をするリスク
過払い金の引き直し計算を間違えてしまうリスク
過払い金の引き直し計算で計算を間違えてしまうと、回収できる過払い金が少なくなってしまったり請求できなくなる恐れがあります。
過払い金の計算は自分でもできるので、どれくらいの過払い金が発生しているか確認するには良いと思います。
しかし、そのまま過払い金請求をするとなると、もし計算が間違っていた時のリスクが大きいでの、過払い金の引き直し計算は司法書士や弁護士に依頼することをおすすめします。
同じ契約番号で借入と完済を繰り返している場合
三井住友カードから同じ契約番号で借入と完済を繰り返している場合、複数の取引をまとめて一つの取引(一連)として扱うのか、複数の取引を別々の取引(分断)として扱うのかによって、時効が成立するかしないかに影響します。
本来であれば時効が成立している取引であったとしても、まとめて一つの取引として扱うので時効が成立せず、過払い金請求の対象となることがあります。
詳しくはこちらを参考にしてください。
取引の一連か分断かで過払い金請求の過払い金や時効は変わる
返済中の借金の過払い金を引き直し計算する場合
借金を返済中で過払い金が発生している場合、過払い金を残っている借金に相殺させて0円になればブラックリストにのることはありません。
また、残っている借金より過払い金が多ければお金が返ってきます。
しかし、残っている借金より過払い金が少なかった場合は、貸金業者と借金の減額を交渉する任意整理という手続きになりブラックリストにのります。
ブラックリストにのることを避けるには事前に引き直し計算を正確におこなうことが重要です。
自分で引き直し計算をした結果、過払い金で借金を完済させるつもりだったのに、過払い金が少なくてブラックリストにのってしまったというケースもあります。
過払い金の引き直し計算は司法書士や弁護士に依頼して正確な額を計算してもらいましょう。
過払い金請求、債務整理は無料相談をご利用ください。